メルコリゾーツ&エンターテインメントが2020年7-9月期、新型コロナウイルスの影響がマカオとフィリピンで続いたことによって、3億3,160万米ドル(約346億9,830万円)の純損失を報告した。しかしながら第2四半期の損失3億6,810万米ドルからはわずかな改善となった。
前年同期間は8,320万米ドルの利益だったのに対して、20年第3四半期に損失となった原因は営業総収益が前年比85%減の2億1,000万米ドルに落ち込んだことによる。メルコは、7,670万米ドルの調整後EBITDA損失も計上しており、19年第3四半期の4億1,820万米ドルと比べると大幅減ではあるものの、20年第2四半期の調整後EBITDA損失1億5,630万米ドルからは損失幅が縮小している。
メルコの第3四半期収益のほぼ半分がシティー オブ ドリームス マカオからのもので、9,140万米ドルをあげるも、調整後EBITDAは4,920万米ドルの損失に落ち込んだ。
スタジオシティは収益3,080万米ドル、調整後EBITDA損失2,170万米ドル、アルティラ・マカオは収益1,100万米ドル、調整後EBITDA損失1,680万米ドル、モカクラブはちょうど損益分岐点あたりとなる収益1,130万米ドルを報告した。
PAGCORがカジノに対して8月から3割の定員での営業再開許可を与えているマニラでは、収益が4,340万米ドルとなり、施設の調整後EBITDAを520万米ドルのプラスへと押し上げた。19年第3四半期の収益は1億3,050万米ドルだった。
メルコのローレンス・ホー会長兼CEOは、「新型コロナウイルスとそれによる渡航制限が継続して当社の営業及び財務成績に大きなマイナスの影響を与えた。
それにもかかわらず、当社の統合型リゾートは、第3四半期、キプロス及びマニラでのカジノ営業の部分的再開、そして個人訪問スキーム(IVS)の下での中国本土当局によるビザ発行の段階的再開によってビジネスレベルで緩やかな回復となった」とコメントした。
ホー氏は、第三四半期末時点でメルコには手許資金およそ19億米ドルと引き出していないリボルバー枠約17億米ドルがあると述べた。