観光庁は9日、「特定複合観光施設区域の整備のための基本的な方針(案)」の修正部分について、パブリックコメントを実施することを発表した。
IR整備のための基本方針についてのパブリックコメントは、昨年既に意見募集を実施しているが、カジノ管理委員会から出された意見を踏まえた修正について、広く国民の意見を受け付ける。募集期間は2020年10月9日から11月7日まで。
今回実施するパブリックコメントの対象となる修正部分は、新型コロナウイルス感染症を踏まえたIR区域及びIR施設に係る安全や健康・衛生の確保、都道府県によるギャンブル依存症対策、国や都道府県の職員等と事業者側とのいわゆる接触ルールや事業者のコンプライアンスについての3点。修正部分の大部分が接触ルールやコンプライアンスに関わる項目であり、国会議員によるIR汚職事件を踏まえ、再発防止を徹底する内容となっている。
具体的には、事業者との面談は原則庁舎内にて複数人で対応する、面談の記録を作成し、一定期間保存する、などの7項目。誘致を目指す自治体では既にその多くが独自に接触ルールを設けているが、今回、国の基本方針としてそれらを厳格に求める内容となっている。
また同日、2021年1月4日から7月30日とされていた自治体から国への整備計画の提出期限を9カ月延期し、2021年10月1日から2022年4月28日までとすることが発表されており、これに合わせて基本方針の決定も急ぐ。