窮地に追い込まれているアジアのクルーズ船事業者が、シンガポールから間もなく出航する可能性がでてきた。シンガポール政府観光局が新たな衛生・安全認証基準の設定のための入札を行なった。
DNV GLシンガポールが勝ち取った入札では、同海運業分類アドバイザーが、市外への航海を許可することを目標に、クルーズ船のためのクルーズコンプライアンス・認定プログラムを作成する。シンガポールの全ての寄港は、2020年3月13日から新型コロナウイルスの影響で停止されている。
ビジネスタイムズ紙によると、入札書類には、認定されたクルーズ船について「無寄港しクルーズ」の航海が許可されるが、少なくとも最初の3カ月間は定員を5割に制限すると書かれている。
DNV GLシンガポールは、クルーズ船の安全管理対策の見直し・強化に加えて、クルーズ船への監査プロセスの推奨という仕事を担当する。
航海再開を予定している全ての船に対して検査および監査が行われ、全てのチェックに合格した船に認定証明書が発行される。
ゲンティンクルーズラインブランドのドリームクルーズは、2泊から4泊までの旅を提供する「無寄港クルーズ」スキームに参加する事業者の1つとして名前が挙がっている。
同社は、新型コロナウイルスから回復した外国人労働者の一時収容施設としてシンガポールに5カ月間停泊していた所有している船の2隻、スーパースター・ジェミナイ号とスーパースター・アクエリアス号を世界に先駆けて台湾から運航再開した。