オーストラリアのカレドニア(プライベート)インベストメンツ率いるコンソーシアムが行うサイエンティフィック・ゲームズへの10億米ドルの投資は、同グローバルゲーミング大手が新型コロナパンデミックの惨状から浮上しようとする中での「支持表明」だ。
ブティック型投資銀行のユニオン・ゲーミングは、サイエンティフィック・ゲームズの会長で筆頭株主であるロナルド・ペレルマン氏が34.9%の持株売却に合意したことを確認した後でこの評価を出している。ペレルマン氏は、その株式を自身が100%所有する投資会社マクアンドリューズ&フォーブス・ホールディングスを通じて保有している。
火曜のレポートの中で、ユニオン・ゲーミングのジョン・ディクレー氏は、カレドニアの投資はサイエンティフィック・ゲームズが長期的に見て、ランドベース、そしてデジタル及びソーシャルの両方の分野で好位置につけていることを認めるものだと述べた。
ディクレー氏は、「同社の長期的価値とキャッシュフローを生み出す力への我々の確信が揺らぐことはないと同時に、この全面的なリフレッシュが物語の中での我々の確信と同社の実行能力を新たにしてくれる。
カレドニアにはこの業界において確固たる実績がある。我々は長い間サイエンティフィック・ゲームズの資産ポートフォリオを支持し、信じてきた。そしてカレドニアによる今回の大きな一振りは、同社へのさらなる支持表明であり、我々の長期投資事例の肯定である」と述べた。
月曜に40%上昇したサイエンティフィック・ゲームズ株について、ユニオン・ゲーミングの目標株価を27米ドルから38米ドルに引き上げたディクレー氏は、「1日での40%の上昇は現金化する良いタイミングであるように見えるかもしれない一方で、米国内のデジタルゲーミングは熱い分野で、カレドニアやその共同投資家たちはまだまだいけるのではないかと思っている。
我々は、ソーシャルゲーミングとデジタルビジネスには正当に評価されていない大きな価値やチャンスがあり、加えてゲーミング事業は間もなく回復すると継続して見ており、そして元アリストクラートのブレイン集団が今、取締役会から経営陣まで完全に揃っている」と述べた。
カレドニアによる株式取得によってペレルマン氏とマクアンドリュース&フォーブスホールディングスからの他2人の代表は、サイエンティフィック・ゲームズの取締役を退任し、アリストクラートの元CEOであるジェイミー・オデル氏、そして元CFOのトニ・コルサノス氏がそれぞれ経営執行役会長と経営執行役副会長の職を引き継ぐ。
現在ゲーミング関連では、英オンラインゲーミング会社のフラッター・エンターテイメントに25億米ドル、そしてファンタジースポーツ最大手のドラフトキングスに2億米ドルを投資するシドニー拠点の同ファンドマネージャーは、オデル氏の任期中にアリストクラートの主要株主となっていた。
ディクレー氏は、「これが(サイエンティフィック・ゲームズで)独特の連携を作り出しており、株主、取締役会メンバー、そして経営幹部の全員が総合して経験を持っている」と述べた。