香港ジョッキークラブ(HKJC)が、2020年6月期に売上高が2,188億香港ドル(2兆9,900億円)へと11.6%減少し、競馬の回復力が、サッカーおよびマーク6くじでの現役を一部相殺したことを報告した。
同年度の競馬売上高は1,210億香港ドル(約1兆6,500億円)と、前年比3.2%減にとどまり、HKJCはシーズンを通じて1度のレースも抜けることなく新型コロナウイルスの世界的流行を乗り切ることができたことを理由として挙げた。
火曜、HKJCは、「そうできたのは、政府による全面的な支援があったため、そして競馬場での厳しい入場者数制限など厳格な衛生対策を実施したからだ。
世界のスポーツやレースの大半が中止となる中での当クラブの成功は、世界中から称賛を受けている。また、それによって当クラブは市民が集会の自粛を要請されていた際に、貴重なステイホームエンターテイメントを提供することもできた」と述べた。
しかしながら、サッカーくじは世界中のリーグの中止および延期から大きな影響を受けており、3,273試合が無くなり、サッカーくじ売上はその結果18.8%減の926億香港ドル(1兆2,600億円)に落ち込んだ。
マーク6売上は39%減の51億香港ドル(約697億円)だった。
それにも関わらず、香港で最大の単一納税者として有名な同非営利団体は、なおも政府への税金および法人利得税199億香港ドル(約2,718億円)、宝くじ基金への8億香港ドル(約109億円)、そしてクラブの慈善信託基金に承認された寄付金45億香港ドル(約614億円)など、コミュニティに253億香港ドル(約3,456億円)の貢献をしたと述べた。同信託基金の寄付には、新型コロナウイルスの世界的流行に取り組むための3億4,600万香港ドル(約47億円)の寄付金も含まれていた。
HKJCのフィリップ・チェン会長は、「最終的に全てが、より良い社会という当クラブの目的へと返ってくる。その目的は変わるべきではなく、今後も変わらないままであり続ける。
我々は、正しい行いをし、それを正しい方法で行うことによって、現在高く評価していただいているこの立ち位置を継続して強化していく。業績向上に一生懸命取り組み、慈善寄付金を維持できるようにしていく」とコメントした。