20年4-6月期、メルコリゾーツ&エンターテインメントは、新型コロナウイルスがマカオ、フィリピン、キプロスでの営業に影響を与えたことで、3億6,810万米ドル(約389億円)の純損失に転落した。
昨夜発表された20年第2四半期決算には、前年同期の14億6,000万米ドルから1億8,000万米ドルへと減少した営業収益、そしてその結果マイナス1億5,630万米ドルとなった調整後EBITDAが含まれていた。
メルコのローレンス・ホー会長兼CEOは、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、その結果としての渡航制限と隔離措置が当社の第2四半期営業および財務成績に重大な影響を及ぼした。
COVID-19からの打撃の軽減の助けになるよう、我々は流動性を保持し、バランスシート(貸借対照表)を改善するための戦略を素早く立ててきた。4月には、新たなシニア・ファシリティ契約の締結、そしてクラウン・リゾーツに保有していた株式の売却によってバランスシートを強化した。5月には、取締役会は、四半期配当プログラムを中止した」と述べた。
同四半期のメルコの営業収益の半分以上が、シティー オブ ドリームス マカオ(CoD)で創出されたもので、同施設は1億540万米ドルの収益(前年同期7億9,080万米ドル)、そしてマイナス7,030万米ドルの調整後EBITDAを報告した。CoDでのローリングチップ取扱高は20億3,000万米ドルへと86.4%減少し(ウィンレートは6.13%と高水準)、マステーブル・ドロップ(掛け金総額)は13億7,000万米ドルからたった4,140万米ドルへ、スロット投入額は10億4,000万米ドルから8,250万米ドルへと減少した。
スタジオシティは、営業収益1,090万米ドル、調整後EBITDAマイナス4,230万米ドルを計上した。ローリングチップ取扱高は2億3,000万米ドル、マステーブル・ドロップは2,010万米ドル、そしてスロット投入額は6,760万米ドルだった。
アルティラ・マカオの営業収益は19年第2四半期の1億430万米ドルから1,700万米ドルへと減少し、ローリングチップ取扱高は3億7,000万米ドル、マステーブル・ドロップは1,450万米ドル、そしてスロット投入額は4,340万米ドルだった。
メルコは、キプロスでシティー オブ ドリームス メディテラニアンを開発する間、一時的なカジノを運営し、他に4つのサテライトカジノを運営している。キプロスでの営業収益は2019年第2四半期の2,210万米ドルに対して2020年は350万米ドルだった。ローリングチップ取扱高は計上されておらず、テーブルゲーム・ドロップは410万米ドルだった。
シティー オブ ドリームス マニラは先週、20年第2四半期決算を報告しており、営業収益は720万米ドルだった(2019年は1億7,610万米ドル)。
ホー氏は、「メルコは堅実な姿勢で、継続してバランスシートを管理していく。2020年6月30日時点で、手元にはおよそ12億米ドルの現金、そして回転信用枠未実行残高がおよそ16億米ドルあった。新規シニア債発行とスタジオシティ株の第三者割当(ただしメルコの引受分2.8億米ドルは除く)を試算すると、メルコの2020年6月30日時点での手元資金はおよそ20億米ドルで、マカオとマニラでの回転信用枠未実行残高はおよそ20億米ドルだった」と述べた。