インペリアル・パシフィック・インターナショナル・ホールディングス(IPI)は、上級幹部2人が米司法省から起訴されたという報道と距離を置くために動き、関わったのは1人のみで、告発は請負業者に関係するものであり、同グループ自体を対象にしたものではないと主張した。
北マリアナ諸島地方裁判所が今週、2019年8月に提出された3人に対する起訴状の内容を明かし、その3人のうちの2人が、インペリアル・パシフィック・インターナショナルの上級幹部であると言われていることを受けて、IPIは昨夜、声明を出した。インペリアル・パシフィック・インターナショナルは問題を抱えるリゾートカジノであるインペリアルパレス・サイパンの開発を行うサイパン拠点のIPIの子会社。
その3人は、RICO共謀罪および不法入国外国人隠匿の企てがそれぞれ1件、不法外国人隠匿が32件、外国人の不法就労が32件、そして違法行為を助長させる国際的な資金洗浄5件の訴因で起訴された。名前は明かされていないが、他に、別のインペリアル・パシフィック上級幹部2人を含む4人が共謀者として挙げられているものの、起訴はされなかった。
声明の中で、IPIは「適正な詳しい聞き取りを行い、取締役会は、米司法省に起訴された人物のうちの1人が、非管理職社員で2017年に退職した当グループの元従業員であったことをここで明らかにし、認める。
当該事件には、2016年に当グループの請負業者の1社であったMCCインターナショナル・サイパンに対する不法外国人隠匿を含む問題に関する疑惑が関わっていると理解している。当グループは当該事件に関して米司法省から起訴されていない」と述べた。
昨年8月1日に提出された起訴状によると、 Liwen 「Peter」 Wu被告、Jianmen Xu被告そしてYan Shi被告は米国民を雇用する代わりにほぼ中国からのみ労働者を雇い入れることを企て、雇用者がその仕事をするための資格を持つ米国人労働者がいない場合のみ、CW-1ビザ制度の下で資格を持つ外国人労働者を限定人数雇用できるという米国土安全保障省が定めたルールに違反した。
Wu被告は、IPIおよびその子会社であるマリアナズ・エンタープライズの上級幹部、Xu被告はIPI上級幹部、そしてShi被告は、北マリアナ諸島連邦(CNMI)で事業を行うChina Metallurgical Group Corporation(中国冶金科工集团公司)の子会社、MCCインターナショナル・サイパン(MCC CNMIU)のスーパーバイザーだと言われている。
Wu被告とXu被告は、インペリアルパレス・サイパンの工事を加速させるようMCC CNMIに圧力をかけ、「MCC CNMIに無許可の外国人労働者を雇用するよう暗に、そして明示的に命令」し、そして米国土安全保障省のCPプログラムを使って中国から労働者をつれて来させた。CPプログラムは中国人およびロシア人が出張または娯楽目的であればCNMIにビザなしで入れるようにするために作られたもの。
被告は、中国にいる採用候補者に対して、入国審査官にCNMIにはCPプログラムの下で観光客として入国したいと嘘をつくよう指導することで、米税関・国境警備局を騙す計画をもくろんだ容疑がかけられている。
労働者たちにはまた、現金または中国本土にある銀行口座を通じて金が支払われていた。
会社に割り当てられたCW-1ビザ定員超過による罰則を避けながら人件費を削減することが狙いのこのやり方は、2017年3月まで続けられ、少なくとも600人の違法労働者が現地に入っていたと言われている。