マカオのカジノ事業者たちが、2020年4-6月期に四半期EBITDAの10億米ドル(約1,075億円)以上の減少を発表すると予想されている。投資銀行のモルガン・スタンレーは「史上最悪の四半期」と呼んでいる。
今後数週間のうちにスタートする20年第2四半期業績発表を前にその結果を予想したモルガン・スタンレーのプラビーン・チャードハリ氏とギャレス・レオン氏は、サンズチャイナの2億8,600万米ドル、そしてメルコリゾーツ&エンターテインメントの2億500万米ドルを含むコンセッション保有6社での約10億4,000万のEBITDA減少という予想について説明した。
しかしながら、アナリストたちは事業者たちの業績について、それぞれが出した損失については、新型コロナウイルスによって業界が最悪の時期を経験していることは周知の事実であるためにそれほど重要ではなく、それよりもどの会社が事業費をよりうまく管理したかの方が注目に値すると述べた。
モルガン・スタンレーは今回の結果は「事業費(固定費)を最も削減することができた事業者、その削減のどの部分が持続可能であるかを見せてくれる可能性がある。
マカオ株は20年第2四半期に21%上昇し、ハンセン指数を15ポイントも上回った。我々の考えでは、マーケットは、最悪の時期は過ぎ、繰延需要と選択肢として海外の観光地が無いことによって予想よりも良い結果が出る可能性があると見ている。
第2四半期の数字がいつ渡航制限が解除されるのか、または2021年がどれくらい大きくなる可能性があるかは教えてくれない一方で、2つの質問には回答してくれる。(1)誰が最も経費を管理できたか、そして(2)誰が企業価値の割合として誰が最も下げ幅を抑えたのか、だ」と述べた。
アナリストたちは、コンセッション保有6社の日々の事業費は、前年比で合わせて21%減少し、1,500万米ドルほどに減ったようだが、EBITDAのマイナスは、非ゲーミングおよびモールからのわずかな売上と「売上を超える事業費」によって約10億米ドルほどになるはずだと述べた。
マカオの事業者たちは19年第2四半期、EBITDAが24億米ドル増加したことを報告した。
6月のGGR97%減を含むDICJの数字を基にすると、20年第2四半期にVIP収益がおよそ97%減少することが予想されており、これはウィン―レートが低いことでマスの予想の95%よりも大きな減少幅となる。