問題を抱えるカジノ開発会社のインペリアル・パシフィック・インターナショナル・ホールディングスが、中峰國際投資控股集團有限公司(Zhongfeng International Investment Holdings Group Co., Limited)と呼ばれる会社との間で了解覚書を交わし、後者が転換社債型新株予約権付社債5,000万香港ドル(約6.9億円)を引き受けることが決まった。
中峰は同社の「戦略的パートナー」として紹介されている。
報告書によると、両者は3カ月以内に購入引受契約(Subscription Agreement)を結ぶ計画で、その期間内にもし契約がまとまらなければ了解覚書は終了となる。
転換社債発行の理由は明かされなかったものの、今回の発行はIPIが気付けば費用未払い問題で複数の訴訟に直面している中で行われる。最も注目すべきは、元請負業者のパシフィック・リムへの未払費用で、同社は最近連邦裁判所が有利な判決を下したことを受けて、契約違反および約束手形不履行で680万米ドルの支払いを求めている。
その他少数のベンダーもサービスに対する費用の未払いで訴訟を提起しており、一方で現地紙のマリアナズ バラエティは、IPIの従業員が月曜、IPIの銀行口座が凍結されたことによる給与未払いに関して抗議行動を行ったと昨夜伝えた。
Inside Asian Gamingが伝えた通り、IPIは最近、パシフィック・リムの判決執行を待つ間に、サイパンのカジノ、インペリアルパレス・サイパンを永久に閉鎖する事を余儀なくされる可能性があると警告していた。
しかしながら、連邦カジノ委員会(Commonwealth Casino Commission)もカジノライセンス契約で定められている通り地域便益基金に3,700万米ドルを支払わなかったことで同社のカジノライセンス停止の構えを示しているために、そのような行動はIPI自身では行えなくなる可能性がある。
ここ数週間で、IPIの不安定な財務状態がますます顕在化しており、北マリアナ連邦公共設備企業体(Commonwealth Utilities Corp)が料金滞納でインペリアルパレス・サイパンと同社本社の電気を止める事態にまでなっている。