北マリアナ諸島連邦カジノ委員会(CCC)の委員長代理は、インペリアル・パシフィック・インターナショナル(IPI)のカジノライセンスに関して、同社が地域便益基金(community benefit fund)に支払う義務のある金額を2018年まで遡って全額支払うまで停止することを求めている。
IPIのカジノライセンス契約の下で、(問題を抱えるインペリアル・パレス・サイパンの開発を続ける)同社は、地域プロジェクトの支援目的で年間2,000万米ドル(約21億9,158万円)を地域便益基金に寄付することが求められている。
委員長代理のチャーリー・アタリグ氏によると、IPIは、2018年6月1日と2019年10月1日の前に同ライセンス契約の下で義務付けられている通りの2,000万米ドル全額の寄付を行わなかった。現地メディアは今年に入って、IPIは今なお過去2年間の合計4,000万米ドルのうちの3,700万米ドルの支払い義務があると伝えていた。
マリアナズ・バラエティが伝えたところによると、アタリグ氏は先週、滞納は「カジノライセンス契約違反および契約条項の不履行となり、その両方が法律に違反する行為となる」と述べた。この違反によって、「義務付けられた地域便益基金への全額の寄付が行われる時まで、カジノライセンスを停止することは当然のことである」
IPIが「違反のもととなっている全ての事実」を提出しなかったと付け加えたアタリグ氏は、基金の不足は、「公衆衛生、安全、モラル、適切な秩序および連邦の人々の公衆の福祉に害となる」、そして「連邦またはそのゲーミング産業に不評をもたらすまたはもたらす傾向がある」と述べた。
しかしながら、同氏は、CCCにIPIのカジノライセンス取り消しを求めるには至らず、代わりに10万米ドルの罰金と、支払い義務のある全額が支払われるまでライセンスを一時停止するよう求めた。
CCCは昨年、年間1,500万米ドルのカジノライセンス料の支払い遅延で、IPIに対して苦情を申し立てていた。当初は2019年8月12日が期限となっていた支払いは、CCCがカジノライセンス停止も辞さない構えを見せたことで2週間後に全額納付された。