マカオと隣接する広東省および香港との出入境口が早ければ来週にも開放されるという希望が月曜打ち砕かれた。香港が、現在の入境管理方針を7月7日まで延長することを発表した。
苦戦するマカオのゲーミング事業者や観光業者にとってはまた一発打撃を受けた形となる今回の決定において、香港は、マカオ、台湾そして中国本土から到着する人に少なくとも7月7日までは14日間の隔離を求める方針で、その他の国から到着する人全員に対しては隔離措置が9月7日まで適用される。香港での社会的距離確保の条件もまた6月18日までさらに2週間延長されている。
そのニュースが、マカオ-広東省間の入境制限緩和の可能性にとって何を意味するのかはまだ分からない。
香港の陳肇始(ソフィア・チャン)衛生局長は、香港、マカオそして広東省は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行が3つの地域で「制御可能な状態」になり次第、隔離方針およびウイルス検査技術の相互認識に関して話し合いを続けていくと主張した。
しかしながら、香港では新規感染者ゼロの状態が2週間続いた後、過去1週間に6例の市中感染が確認された一方で、マカオ、珠海市そして深セン市はもう数か月間新規感染者が出ていない。香港はまた、独自の健康コードシステムの確立に取り組んでおり、マカオおよび広東省はすでに4月から実施している。
それにもかかわらず、香港での状況がグレーターベイエリア(粤港澳大湾区)での入境制限緩和の手続き全体を遅らせるかもしれないということは十分あり得る。
マカオの政府職員はまだ、広東省との入境制限の緩和に関する実際のスケジュールの発表を拒んでおり、3つの法域の担当者たちは、同じラインを守っている。つまりそれは、入境制限には3つ全ての政府の交渉と協調が必要であり、香港が入境口を閉じた状態のままでマカオ-広東省間の出入境口を開くことは簡単ではないことを意味している。
一つの可能性が、マカオと珠海市が、全員がウイルス検査陰性結果を提示することを条件に、自由に出入境できるグループの範囲を拡大するかもしれないというもので、マカオから本土に戻る人は中国の他の地域に移動する前に珠海市に14日間留まらなければならない可能性がある。
より悲観的な可能性は、香港でパンデミックが本当に制御可能な状態になるまで、大湾区全体が耐えるというもので、現在資金を垂れ流し続けているマカオの事業者にとっては長くて不安な待ち時間となることを意味している。