ゲーミング監察協調局が発表したデータによると、5月、マカオのゲーミング粗収益が前年比93.2%減の17.6億パタカ(約238億円)に落ち込んだ。
今回の結果によって、マカオのGGRは2か月連続で90%超えの減少となった。4月は96.8%減だった。マカオのゲーミング収益が悲惨な結果となったのは、広東省が3月下旬に広東省の現地住民を含むマカオから到着する人全員に対して14日間の隔離義務を導入し、マカオへの訪問客数が減少したことによる。
クレディ・スイスのアナリスト、ケネス・フォン氏、ロク・カン・チャン氏、レベッカ・ロー氏は、月末に向かって運が味方したことに支えられて5月のVIP売上高はおよそ90%の減少、マスGGRは約97%の減少になると予想している。
アナリストたちは、「この先、マカオの出入境口が再び開放されれば、VIPビジネスでは繰延需要が見られ、新型コロナウイルス前の5割の水準にまで回復するはずだ。そして夏ごろには10割近くにまで達する可能性が高いと見ている。一方、マスGGRの回復は、中国がIVS(個人訪問スキーム)ビザの再開を段階的に行う可能性があるために、夏の休暇までに7割から8割のレベルまでゆっくりと戻る恐れがあると考えている」と付け加えた。
2020年1月からの5カ月間に、マカオのGGRは前年比73.7%減の330億パタカ(約4,454億円)に落ち込んだ。2019年同期間のGGRは1,257億パタカだった。