MGMチャイナが、2020年1-3月期に純収益が前年比63%減となる2億7,200万米ドル(約290億4,910万円)に落ち込み、調整後の施設EBITDARを2,200万米ドルの損失へと押し下げたことを報告した。19年第1四半期の調整後施設EBITDARは1億9,300万米ドルだった。
マカオと中国本土の間の入境制限によって旅客数がゼロに近い数字まで落ち込み、その影響は全ゲーミングセグメントで感じられた。VIPテーブルゲーム取扱高は66%減の34.3億米ドルに、マステーブル・ドロップ(掛け金総額)は61%減の7億7,700万米ドルに落ち込んだ。注目すべきは、同四半期、半島側にあるMGMマカオでのビジネスがMGMコタイよりもおよそ5割多かったことだ。
この結果はまた、新型コロナウイルス感染症の世界的流行のタイミングも反映しており、MGMチャイナは、2020年、純収益2億700万米ドルという好調な滑り出しを見せたものの、その後、マカオの全カジノが15日間営業を停止した2月にはたった1,500万米ドルにまで減少、3月は5,000万米ドルという結果だった。月間調整後施設EBITDAは1月は4,300万米ドル、その後2月は4,000万米ドルの損失、そして3月は2,500万米ドルの損失となった。
同社は、マカオにある2施設、MGMコタイとMGMマカオで1日約150万米ドルの現金営業費用が発生しており、「それら施設で稼ぎ出される額を大幅に上回っている」と付け加えた。
しかしながら、同社は「マカオはより早い回復を見せると予想しており、その後地域型の施設、そしてラスベガスが続く」とも付け加えた。
MGMリゾーツのCEO兼社長代理のビル・ホーンバックル氏は、「この年は予想を上回る結果での好調な滑り出しとなった。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の世界的流行が当社施設の営業停止へとつながり、それが第1四半期の業績に重大なマイナスの影響を与えた。
我々は出ていくキャッシュフローを積極的に管理し、流動性資金を増強して、収益不足にもかかわらず、マカオでの事業を成長させ、スポーツくじや(米国での)オンラインゲーミングでトップの存在感を確立しながら、日本での新統合型リゾートなどの長期的な戦略イニシアチブを確実に前へと進められるようにしている。
当社が営業を行う市場の多くにある一流資産でもって、我々は強固な体制でこの危機から復活できると確信している」と述べた。
MGMリゾーツのグループ全体の連結純収益は29%減の23億米ドルで、連結調整後EBITDARは61%減の2億9,500万米ドルだった。