世界的テーブルゲーム開発会社のTCSJOHNHUXLEYが、ゲーミング業界に対して共同でG2Eアジア2020の再延期または中止を求めるよう呼びかけ、7月28日から30日という現在の日程で進めるという決断は「愚の骨頂 であり、企業の不当利得行為」だと述べた。
アジア時間の昨夜配布されたインパクトのある言葉でつづられた「ゲーミング業界宛ての公開書簡」の中で、英国を拠点にする同社は、新型コロナウィルスの世界的大流行が継続して世界各国の国境を封鎖し、事業運営に影響を与えていることを考えると、7月という早い時期にG2Eアジアのような見本市に参加することはできないという考えを説明した。
TCSJOHNHUXLEYは、「各国が新型コロナウィルスの拡大を抑制しようとする中で、多くの政府が大規模イベント、大人数の集会を禁止しており、多くのケースで、状況がコントロールできる状態になるまで全面封鎖を実施している。
G2Eアジアの主催者、リードエグジビションは、展示会を7月末まで延期することを決めたが、この新しい日程でさえも、いずれの出展者にとっても参加を検討するにはあまりに時期が早過ぎる。
見本市に出展するためには、何カ月もの念入りかつ細部まで行き届いた準備が必要だ。世界的な渡航制限と合わせて、非常に多くのビジネスが禁止されている中、通常の業務水準と、旅行への意欲を再び取り戻すにはしばらく時間がかかるだろう。
当社の顧客に確認したことで、もしその時期に開催することが可能であったとしても、マカオ以外の事業者で7月の見本市に参加を希望する、または参加できる事業者はほとんどいないと確信するに至った。我々は、ビジネスをするのが困難な時に直面しており、世界での製品移動の難しさと併せて、顧客数が大幅に減ってしまうということであれば、我々は自分自身に対してこの見本市が商業的に実行可能かを問いかけなければならない」と述べた。
G2Eアジアはすでに一度日程を変更しており、主催者であるリードエグジビションは3月初旬に、見本市を当初の5月19日から21日という日程から7月末に延期することを発表していた。
TCSJOHNHUXLEYは、その後日程を再延期するかまたは今年のイベントを全面中止にするかどちらかにするようリードエグジビションに打診したものの、「これらの要求は聞き流されている」と述べた。
TCSJOHNHUXLEYのトリスタン・シェーベルイ(Tristan Sjöberg)経営執行役会長は、「このような状況下で展示会を実行することは、愚の骨頂と企業の不正利得行為のセットでありばかげている」と述べた。
同社は代わりに、他の出展者にも参加を呼びかけ、展示会を早くても2020年の終わり頃まで延期するよう共同で訴えている。
同社は、「これは、我々が協力してリードに、実行可能で、かつ全員にとって利益となる賢明なアプローチの必要性を強調する時だ」と述べた。