MGMリゾーツ・インターナショナルは、新型コロナウィルス(COVID-19)の世界的大流行に直面する中、前会長兼CEOのジム・ムーレン氏が即時退職を発表したことを受けて、ビル・ホーンバックル氏をCEO兼社長代理、そしてポール・セイラム氏を取締役会会長に任命した。
ムーレン氏は2月、現在の契約が満了し、後任が見つかり次第、役職を辞任すると発表していたものの、MGMは日曜深夜(米国時間)に声明を出し、「公衆衛生上の危機が国全体および観光業界に広がったことを受けて、(ムーレン氏は)当社にリーダーシップの継続性を与えるために、今日付でその職を明け渡した」と明かした。
MGMで長い間社長兼COOを務めてきたホーンバックル氏が、CEO代理として職を引き継ぎ、取締会のメンバーで、現在同社の「アセットライト(資産軽量化)」戦略の実施を進めるMGMリゾーツ不動産委員会の議長を務めるセイラム氏が、MGM取締役会の議長を務める。
セイラム氏は、「この国は前代未聞の危機に直面しており、旅行およびホスピタリティ業界は停止しかけている。
この公衆衛生への脅威が沈静化し、リゾートやカジノを再開する準備が整った時、回復するには信じられないほどの努力が必要になることは明らかだ。
このような混乱と不安の時には、安定しかつ熟練のリーダーシップを継続して提供することが必要だ」と述べた。
ムーレン氏は、「計画されていたリーダーシップ移行を早めることを全面的にサポートし、MGMがこの急速に変化する環境に対処する手伝いをしていく。我々は過去に数多くの苦難を共に乗り越えてきたことから、ビル・ホーンバックル氏と経営陣がこのような危機的な時にMGMリゾーツをしっかり率いてくれると確信している。このような不確かな時に役に立てるよう、継続してサポートに専念し、ネバダ州の危機対応および回復への努力を支援していく」と付け加えた。