ギャラクシー・エンターテインメント・グループ(GEG)は、2019年12月31日までの3カ月間の純収益が前年比8.4%減となる130億香港ドル(約1,834億円)に減少したことを報告した。今回の結果は旗艦施設であるギャラクシー・マカオでの幸運と、非ゲーミング収入の増加に押し上げられた。
同四半期のゲーミング純収益は107.5億香港ドルへと11.5%減少し、非ゲーミング収益は14.3億香港ドルへと4.2%増加した。グループ全体の調整後EBITDAは、ゲーミングと非ゲーミング収益両方が19年第3四半期からは改善したにもかかわらず、前年比6.5%減、前四半期比1.5%減の41億香港ドルとなった。
「世界経済の鈍化、VIPの禁煙導入、人民元の変動、地域市場との競争が続いたこと、そして香港での混乱」など、収益に影響を与えた様々なマクロ要因を挙げたGEGでは、全施設を通じたローリングチップ取扱高が1689.8億香港ドルへと35.1%減少、勝ち金は64.6億香港ドルとなった。マステーブル・ドロップ(掛け金総額)は306億香港ドルへとほんのわずかに減少したものの、勝率が24.0%に改善したことで、勝ち金は73.3億香港ドルとなり、18年第4四半期の数字を上回った。電子ゲーミング機(EGM)取扱高もまた179.8億香港ドルへとほんのわずかに減少し、勝ち金は6.59億香港ドルだった。
ギャラクシー・マカオは、同社の業績の最大の割合を占め、純収益は前年比9.9%減の93.4億香港ドル、その中でゲーミング収益は81.4億香港ドルを占めていた(11.6%減)。調整後のEBITDAは32.1億香港ドルへと6.5%減少した。
ギャラクシー・マカオでのローリングチップ取扱高は1146.7億香港ドルへと33.5%減少したものの、4.0%という勝率によって、勝ち金は46.1億香港ドルに達した。マステーブル・ドロップは183.6億香港ドルへと1.3%減少し、勝ち金は52.2億香港ドル、EGM取扱高は118.7億香港ドルへと7.6%減少し勝ち金は5.39億香港ドルだった。
スターワールドでは、ゲーミング粗収益が25.2億香港ドルとなる中、純収益が前年比では11%減少したが、前四半期比では5%増加し、26.5億香港ドルとなった。調整後EBITDAは7.82億香港ドルへと12.4%減少した。
ローリングチップ取扱高は、505.4億香港ドルへと42.1%減少し、ここでも大幅なマイナス成長となったが、前年同四半期の2.7%という勝率に対して今回は3.5%という高い水準になったことで、勝ち金17.7億香港ドルを維持した。マステーブル・ドロップは92.2億香港ドルへと4.2%減少し、勝ち金は16.1億香港ドル、EGM取扱高は24.2億香港ドルへと20.4%増加し、勝ち金は5500万香港ドルとなった。
マスのみの施設、ブロードウェイ・マカオは、19年第4四半期の収益は、前年同期間の1.44億香港ドルから1.54億香港ドルに増加し、調整後EBITDAは100%増加となる1,600万香港ドルにのぼった。マステーブル・ドロップ(掛け金総額)は3.2億香港ドルへと7.5%減少し勝ち金は6100万香港ドル、そしてEGM取扱高は4.71億香港ドルへと17.9%減少し、勝ち金は1100万香港ドルとなるなど、カジノ収益は減少したにも関わらず、純収益は増加という結果になった。
GEGの19年度の業績では、純収益がグループ全体で374億香港ドルへと5.2%減少し、調整後EBITDAは126億香港ドルへと1.8%減少した。
GEG会長のルイ・チェウー(呂志和)博士は決算発表と共にコメントを出し、新型コロナウィルスとそれによるマカオカジノの15日間の営業停止が今四半期のグループの業績に与えるであろう影響に言及した。しかしながら、会長はマカオ政府が取っている感染拡大防止策への全面的なサポートも表明し、「社会が団結することが非常に重要だ」と説明した。
呂博士はまた、2月20日の営業再開以降、ギャラクシー・マカオの第3、第4フェーズ開発工事を「再加速」させたとも述べた。