ゲンティン・マレーシアが、2019年12月31日までの3カ月間にグループ全体の収益が24.4億リンギット(約636億円)へと3%減少したことを報告した後、2020年の新型コロナウィルスの結果として、マレーシアにある統合型リゾート、リゾーツ ワールド ゲンティン(RWG)でのゲーミング営業に重大な悪影響が出ることを警告している。
収益が16億リンギットへと6%減少し、業績悪化の大部分がRWGで見られた一方で、ゲンティン・マレーシアは、今年世界経済が拡大するという以前の予想が現在危機にさらされており、地域型ゲーミング事業者にとってさらに圧力となっていると述べた。
同社は業績報告の中で、「業績悪化リスクは、新型コロナウィルス感染症が世界経済に与える影響をめぐる世界的な懸念が高まったことで、さらに顕著になっている。加えて、長期化する地政学上の緊張と政策の不確実性をめぐる懸念も残っている。マレーシアでは国内経済の拡大がゆっくりとしたペースで続くと予想されている。
渡航制限の実施と新型コロナウイルスの流行をめぐる懸念が広がっていることを受けて、海外旅行の需要は短期的には減少すると予想されている。地域型のレジャーおよびホスピタリティ業界は、ゲーミング業界を含めマイナスの影響を受けるだろう。
従って、当グループはレジャー及びホスピタリティ業界の短期的な見通しをより慎重に見ている」と述べた。
RWGでの減収は、ゲンティン・マレーシアの海外の施設、特に収益が3億6,850万リンギットへと7%増加した米国およびバハマの施設での業績改善を目立たなくさせた。
調整後EBITDAに関しては、RWGで4億1510万リンギットへと29%減少したことで、グループ全体では5億5140万リンギットへと26%の減少となった。利益については、18年第4四半期の7億540万リンギットから、19年第4四半期は2億8220万リンギットへと60%減少した。
ゲンティン・マレーシアは、「この期間中、リゾーツ ワールド ゲンティン(RWG)でのエンターテイメントサービスの評判が良かったために、当グループの非ゲーミングセグメントは34%の収益改善を記録した。
それにも関わらず、中間層からプレミアム層のプレイヤーセグメントでのホールド率の低下、そしてマス市場セグメントでの取扱高の減少が大きく影響したことで、グループの収益と調整後EBITDAは減少という結果になった。調整後EBITDAはまた、ゲーミング税の引き上げ実施からの影響も受けた。
ゲンティン・マレーシアは19年度、収益が104.1億リンギットへと5%増加したことを報告したものの、調整後EBITDAは8%減の26.4億リンギットとなった。
同グループは、18年度にマシュピー・ワンパノアグ部族が発行した約束手形への投資で減損損失183万リンギットを計上し、純損失となっていたために、2019年は13.3億リンギットの利益で黒字に転換した。