マカオ政府観光局(MGTO)局長は、2月15日から21日までの週にホテル客室稼働率が11.6%にまで低下したことを明かし、マカオのホテル事業者が直面する現在の状況をSARS流行の頃よりも酷いと説明した。
ホテル客室の平均宿泊費がたった690マカオ・パタカ(約9,500円)にまで落ち込んだ後、火曜に記者会見を開いたマリア・エレナ・デ・セナ・フェルナンデス局長は、「現在の稼働率はSARSの流行期間中よりも低く、私が観光業界に入ってから見た中で最悪の水準だ」と述べた。
また5つ星ホテルでは稼働率が一桁台にまで低下したことも明かされており、2つ星ホテルやゲストハウスでは57%だった。政府がマカオに居住していない労働者に対してマカオ入境前に14日間の検疫を受けることを義務付けたことで、複数の現地雇用主が非居住者の労働者のためにこれらホテルを借りている。
MGTO局長は、マカオおよび近隣諸国での流行がいつ落ち着くのかを評価するのは困難だとしたものの、政府は旅行およびホテル業界を再活性化するための計画に取り組んでいると述べた。
その一方で政府は、マカオの「ユネスコ食文化創造都市」認定を目指して行われるフォーラムと共に、マカオ国際旅行博を4月から9月に延期することを検討している。また、通常は9月末に行われる国際花火大会( International Fireworks Competition)は、中国大陸の多数の花火工場の操業再開がゆっくりであるために、延期される可能性が高い事も明かされた。
15日間の営業停止後、ギャラクシー・エンターテインメント・グループのライセンスの下で営業するワルドとプレジデント、そしてメルコのアルティラとグランドドラゴンの4つのカジノが営業を再開したことで、現在営業中のカジノの数は33になっている。残り6つのカジノには3月20日までの営業再開が求められている。
ホテルに関しては、サンズコタイセントラルのコンラッドおよびセントレジス、コタイのTHE 13ホテル、そして他に3つ星の10軒のホテルが営業を停止したままになっている。サンズ・チャイナの社長、ウィルフレッド・ウォン博士は月曜、サンズコタイセントラルは2月27日(木)からカジノ営業を再開する予定だと述べた。