マカオの賀一誠行政長官は、火曜に特別行政区にある41全てのカジノを2月5日深夜から15日間営業停止にするという驚くべき発表を行なったにも関わらず、政府は入境口の完全閉鎖という選択肢を検討する予定はないと話す。
新型コロナウィルス感染拡大を防止するためのカジノ閉鎖という衝撃的な決定は、マカオのIRで働く従業員2人がウィルスに感染していると診断され、感染確認例が合計10例にのぼったことを受けてのものだった。
ギャラクシーの生花部署で働く29歳の女性と、SJMで働く59歳のバス運転手の感染が火曜に確認され、この2人が直近の感染例となった。
行政長官は、「(9人目の患者は)統合型リゾートで働いており、従業員用シャトルバスに乗り、従業員食堂で食事を取った。そのために政府はゲーミング業界と関連娯楽施設の15日間営業停止を決めた」と述べた。
また、9人目の患者は、旧正月中にマカオの8人目の感染者を訪問していたことが明かされた。その女性は、ギャラクシーの社内部署で働いており、客との接触はない。
衛生当局者は、「その女性が職場で感染したという証拠はない。」と述べた。
10人目の患者は、広州を訪れており、毎日複数の観光客との接触があった。衛生局は、その男性がどこで感染したかを確認することはできなかった。
マカオの全カジノ営業停止と共に、政府は全てのナイトクラブ、映画館、シアターにも一時的に営業を休止するよう命令を下している。しかしながら、マカオの統合型リゾートにあるホテル、レストランそしてショップは営業を続ける。
そのような緊急の措置にも関わらず、賀氏は、マカオでは入境口の完全閉鎖はあり得ないと強調した。香港は今週に入って、香港国際空港ターミナル、そして港珠澳大橋のバスサービスは営業を続けるものの、香港-マカオ間を運行する複数のフェリーポートの閉鎖を発表した。
マカオ経済財政庁の李偉農(Lei Wai Nong)長官は、15日間の営業停止を提案した際、マカオのカジノ事業者への財務上の影響は考慮に入れなかったが、ゲーミング粗収益は回復する、そして公共の安全が優先されるべきだと主張した。
マカオのカジノがこれほどの長い期間、同時に営業を停止するのは今回が初めてのことで、2018年9月に台風22号(マンクット)によって全カジノが休業した際は33時間だった。アナリストたちは、その短期間の休業でおよそ1億8,200万米ドル(約198億5,510万円)の売上が失われたと予想していた。