新型コロナウィルスによる影響が拡大し、旧正月中の訪マカオ旅客数が約80%も落ち込んでいる。そんな中、サンズ・チャイナは、現在進めている再開発計画への影響は予想していないと語る。
マカオ時間木曜に行われた親会社、ラスベガス・サンズの19年第4四半期業績報告では、新型コロナウィルスが話題の中心となり、LVSのロブ・ゴールドスタイン社長兼COOは、厳しい入境制限による旅客数の大幅減少が懸念事項であることを認めた。
しかしながら、同氏はサンズコタイセントラルのザ・ロンドナー・マカオへの改装やフォーシーズンズ及びセントレジスのアップグレードなどを含む進行中の開発工事が大幅な遅れに直面する可能性は低いと述べた。
ゴールドスタイン氏は「我々は新型ウィルスによる作業のペースダウンは予想していない」と述べ、大部分の作業が2020年中に完了すると付け加えた。「当然、マカオで何が起こるかによるが、今日話をしている時点では、そのような兆しは一切見られておらず、我々はマカオでの全ての計画においてこの先、全速で進んでいく」
ゴールドスタイン氏は、同社が受ける可能性のある短期的な経済的影響に関してはあまり前向きには考えておらず、マカオ政府観光局が発表した最新の数字によると、春節ゴールデンウィークの最初の6日間の旅客数は前年比76.5%減の243,204人、中でも中国大陸からの旅客は81.7%減の139,580人に落ち込んでいた。
ゴールドスタイン氏はこのように述べた。「当社のビジネスは収益依存型だ。これらのマーケットで何万人もの人を雇用しているという事実を隠す方法などなく、運営に高い費用が掛かるビジネスだ。取扱高が多い時に営業レバレッジがこちら側に振れるのと同じように、このような時には反対側に振れてしまう。我々はベストを尽くし、有給休暇を使うなど、影響を抑えるためにできることは何でもしていく。しかし、運営費に重大な影響を与えないと考えるのは愚かであり、そしてそれがこういったことが起こった際のこれらのビジネスにある問題だ。
そうは言うものの、我々はマカオ、シンガポール、ラスベガスで、このようなことが起こった時に何年も色々な問題を潜り抜けてきた。この嵐は過ぎ去っていく。いつかは分からない。しかし過ぎ去ることは分かっている。我々は展開する各市場で最も大きな投資を行う最初の企業になり、マカオで最もアグレッシブな企業になるつもりだ。しかし、今起きていることを相殺できるだけのコスト削減ができると考えるのは無謀だろう。この80%の減少が続けば、あらゆる事業者にとって現実の問題となる」