大手ゲーミング企業のセガサミー・ホールディングスが、イギリスの建築設計事務所のフォスター+パートナーズとの戦略的業務提携を発表し、横浜での統合型リゾートライセンス獲得に向けて協力していく。
水曜にパシフィコ横浜で開幕する第1回横浜統合型リゾート産業展の前夜に発表されたこの提携は、セガサミーとフォスター+パートナーズの強みを共有することで、IRにおける新たな価値を創造することを目的にしていると同社は述べ、セガサミーは、エンタテインメント業界におけるその知見とノウハウを、フォスター+パートナーズは建築界における数多くの革新的な取り組みでの経験を生かしていく。
業務提携を発表する中で、すでに韓国・仁川にある統合型リゾート、パラダイスシティでパラダイスとジョイントベンチャー事業を行うセガサミーは、リゾート事業の育成・強化を事業戦略上の最重要テーマとして推進を図っていると述べた。同社はまた、宮崎県にあるる「フェニックス・シーガイア・リゾート」と「フェニックス・カントリー・クラブ」の2つの非ゲーミング施設を運営している。
同社はこのようにコメントした。「国際競争が激しさを増す IR ビジネスの中で、他国の施設との差別化を図る上では、世界の中でも圧倒的な存在感のある IR 施設を作り上げる必要があります。セガサミーは、フォスター+パートナーズとのパートナーシップを通じて、日本におけるIR事業参入に向けた取り組みを強力に加速させていきます」
セガサミーは以前、拠点とする東京またはその周辺でのIR開発を目指していることを示唆していたが、横浜での統合型リゾート計画の詳細を正式に発表したのは今回が初めてのこととなる。
フォスター+パートナーズのシニアエグゼクティブパートナー兼スタジオ長のルーク・フォックス氏は、「横浜のウォーターフロントで、セガサミーと共にこのような素晴らしいプロジェクトに携われることを嬉しく思います。私たちの目的は、都市革新への新しいアプローチを提供し、グローバルな滞在拠点を横浜に創り上げることです。セガサミーや自治体とこの魅力的なプロジェクトで一緒に取り組めることを楽しみにしています」とコメントした。
セガサミーの里見治紀代表取締役社長グループCOOは、「セガサミーは歴史や文化、そしておもてなしの心など、日本の素晴らしさを世界のより多くの人々に発信していきたいと思います。日本に統合型リゾートが導入されれば、その一大拠点となるでしょう。同時に、日本の先進性を主張できるランドマークとするために、都市の景観にマッチした創造性豊かなデザインと、最先端のテクノロジーの導入及び環境への配慮を同時に実現した施設であるべきだと考えます。フォスター+パートナーズとのパートナーシップは、この大きな挑戦の実現可能性を飛躍的に高める取り組みです」と付け加えた。
フォスター+パートナーズは、建築の世界で長い歴史を持ち、香港上海銀行(HSBC)香港本店ビルや大英博物館グレートコートなど多くの世界的建造物を手がけてきた。