最近就任したマカオの賀一誠行政長官が、新型コロナウィルスに感染した症例が複数見られた場合には、マカオの一部のカジノの一時的な閉鎖の可能性を提案している。
ウィルスの急速な拡大の恐れが高まり続ける中、木曜の記者会見で、賀行政長官は、ゲーミング施設の閉鎖の可能性に的を絞った質問に対して、「正直言って、SARSの経験から、状況がかなり深刻になれば、誰もカジノへは行かなくなる」と述べた。
今週マカオで初の新型ウィルス肺炎患者が確認されたことを受けてカジノを閉鎖することは、感染防止策のレベルの劇的な引き上げを意味するであろう一方で、賀行政長官は、それでもなお新型コロナウィルス肺炎の「拡大リスクを軽減」させるために、マカオで旧正月を祝う公式式典を中止するという大胆な措置を講じた。中止になったイベントには、伝統的な旧正月のパレードや花火などがあり、政府はまた地元企業や団体に対して予定している私的な催しを中止するよう勧告している。すぐにそれを行動に移した企業がSJMで、同社は木曜、年に一度、春節の大みそかに開催しているガラディナーを中止した。
マカオではいわゆる「武漢肺炎」の2人目の発症者が確認された後、非常措置が取られている。入境管理職員が武漢市から来た66歳の観光客に発熱の症状が出ているのを発見し、観光客はその後地元の病院に搬送された。この記事の執筆時点で、マカオでは合計10人が観察下に置かれている。
マカオのカジノに影響が出ている対策には、顧客との接触があるスタッフに感染予防のためのマスク使用の義務付けや、肺炎発症を追跡しやすくするために武漢市と湖北省からの旅行者をホテルの同じ階に集中させることなどがある。
IAGがすでに伝えた通り、マカオのカジノ事業者は405のゲスト用入口、そして47の従業員用入口で体温チェックを実施している。
木曜の時点で、肺炎による死者は17人、そして540人以上が感染していると言われている。
マカオの行政長官はまた、木曜にマスクの安定供給を維持するために2,000万枚を購入したことを発表した。マスクは、肺炎の影響が出ていない外国から入手される予定で、中国での製造は現地の需要の多さに苦しんでいる。