MGMリゾーツが、46億米ドル(約5,061億円)という巨大取引で、最も象徴的なラスベガスの施設「MGMグランド」、そして「マンダレー・ベイ」を保有する不動産投資信託の相当量の株式を売却することを発表した。日本でのIR開発、そして拡大する米スポーツくじ市場でさらに歩みを進めるために現金を有効活用する狙いだ。
昨夜の発表の中で、MGMは、両施設の所有権は、MGMグループの不動産投資信託、MGMグロース・プロパティーズとブラックストーンの不動産ファンド、Blackstone Real Estate Income Trust(BREIT)の合弁会社が持つことを明かし、その中にはMGMグランドの不動産資産の25億米ドルでの取得も含まれている。年間2.92億米ドルを支払って両施設の日々の業務を続けて運営するMGMリゾーツは、およそ24億米ドルの現金に加えて、契約の一環としてMGMグロース・プロパティーズのオペレーティング・パートナーシップ(業務執行組合:OP)持分の約8,500万米ドルを受け取る予定だという。
MGMグロース・プロパティーズはまた、MGMリゾーツの既存のOP持分に14億米ドルを支払う予定で、残りの持分については今後2年間のいつでも償還することができる。この契約によって、MGMリゾーツが持つMGMグロース・プロパティーズの保有分は約55%に減少する。
MGMグロース・プロパティーズとBREITの新しい合弁事業の条件の下で、MGMグロースは50.1%を、BREITは残りの49.9%を所有する。この合弁事業はその後、MGMグロース・プロパティーズからマンダレー・ベイの不動産資産を取得し、年間2.92億米ドルの運営契約の一環としてMGMリゾーツにリースバックされる。
この直近の売却のたった数カ月前に、MGMリゾーツはベラッジオに加えてサーカスサーカス・ラスベガスの売却を含む同様の取引を発表しており、同社が調達した現金総額は約82億米ドルにのぼる。
MGMリゾーツのジム・ムーレン会長兼CEOは、「我々の企業目標は非常に明白なままだ。継続して所有する不動産資産を現金化し、資本を株主へと還元するという当社の確固たる努力を促進すると同時に、日本やスポーツくじなど、当社の周知の成長戦略を追い求めるために重要な柔軟性も保っていく」と述べた。