日本での統合型リゾート施設(IR)事業を巡る汚職事件で、東京地検特捜部は14日、日本でのIR事業参入を目指していた中国企業「500.com」社側から現金200万円のほか、深セン市にある「500.com」社本社を訪れた際の旅費、百数十万円相当の供与を受けたとして、収賄容疑で衆院議員 秋元司容疑者(48)を勾留期限となる当日、再逮捕した。複数メディアが報じた。
また、贈賄容疑で「500.com」社の元副社長 鄭希容疑者(37)ら3人も再逮捕した。東京地検特捜部は、収賄罪で秋元容疑者を起訴し、元政策秘書を在宅起訴した。鄭希容疑者ら3人も贈賄罪で起訴。「加森観光」の加森公人会長も贈賄罪で在宅起訴した。
「加森観光」は、ルスツリゾート(留寿都村)や、のぼりべつクマ牧場(登別市)などを手掛ける札幌市の観光会社。おととし2月、秋元容疑者とその家族を北海道旅行に招待し、76万円相当の航空運賃や宿泊費をおくったとされている。
秋元議員の後援会の政治資金収支報告書には「500.com」社の元顧問が関係する香港の会社に旅費として256万円を支出したと記載されているが、実際には支払っていなかった疑いがもたれている。
弁護士によると、秋元議員は容疑を全面的に否認しており、旅費については「秘書が処理したと思っていた」と説明しているという。