投資銀行のモルガンスタンレーによると、ブルームベリー・リゾーツが2019年、フィリピン市場最大手としての地位を強化しており、VIPでの高いホールドとソレアリゾート&カジノでのマス層向けサービスの回復によって、エンターテインメント・シティにある競合他社からの挑戦はねのけている。
同社では、19年第3四半期ソレアでゲーミング粗収益が前年比46%の急増となるなど、2019年驚くべき成長を遂げてきた。その成長物語を考察するリサーチレポートの中で、アナリストのプラビーン・チャードハリ氏とギャレス・レオン氏は、ブルームベリーのGGR市場シェアは、シティー オブ ドリームス マニラとオカダ・マニラによってパイが拡大したことで、2014年の52%というピークから昨年は38%へと減少したことに気が付いた。しかしながら、ブルームベリーは過去2期の四半期間にシェアを取り戻し、18年第4四半期と19年第1四半期の34%から、第2四半期は36%、第3四半期には41%へと拡大させている。19年第3四半期、オカダ・マニラのシェアは24%、リゾートワールド・マニラ(RWM)が18%、そしてシティー オブ ドリームス マニラが17%だった。
RWMの第3四半期業績の詳細は、その親会社であるトラベラーズ・インターナショナル・ホテル・グループが10月の報告の前にフィリピン証券取引所から上場を廃止したために、もう閲覧することはできない中、モルガンスタンレーは、ブルームベリーは「そうは言うものの、19年第1四半期と19年第2四半期にVIPとマスの両方でシェアを獲得してきている」と述べた。
アナリストたちは、RWMを含めたエンターテインメント・シティVIPでのブルームベリーの19年度シェアは2018年の37%から40%に拡大し、マスは37%から38%へと拡大すると予想している。RWMを除くと、ブルームベリーとソレアは2019年の最初の9カ月間を通じて、VIP市場の47%を、マスは43%を保持している。
アナリストたちは、「ブルームベリーでは2019年にGGRが16%成長すると予想しており、EBITDAを41%に押し上げる、そうして2019年は市場最大手の地位を維持することになるはずだ」と述べた。
モルガンスタンレーはまた、フィリピン市場が全体として前進するという前向きな見方を維持し、「低い浸透率、好調な現地経済、供給の追加、中国人訪問客、VIPマージンの改善、有利な方針とインフラ改善に後押しされて経済よりも早いペースで成長を続けるはずだ」と述べた。
ビッグ4からのIR収益は19年第3四半期に14%増加し、「19年上期の+17%、2018年の+27%からは鈍化しているものの、未だ健全だ。グループのGGRは2019年に前年比11%で成長すると予想しており、2018年よりは鈍化するものの、マカオなどの他の地方市場よりも好調だ」と付け加えた。