オーストラリアのスロットマシンメーカー、エインズワース・ゲーム・テクノロジー(AGT)が、20年下半期の収益改善によって税引き前利益がプラスに転じる前、2019年12月31日までの6カ月間には400万豪ドル(約2億9,569万円)の損失計上を予想していると警告した。
今回のアップデートは、エインズワースの新CEOであるローレンス・レビー氏が、火曜に行われた年次株主総会での株主への挨拶の中で行った。今回の総会前の19年度は同社にとって厳しい年だった。主にアジア太平洋地域全体での業績不振が原因となって、収益は2億3,430万豪ドルへと12%の減少、そして税引き後利益は1,090万豪ドルへと66%の減少となった。
レビー氏は、エインズワースの研究開発戦略を方向転換し、新しいゲームコンセプトに投資することを約束しているが、火曜、結果が現れてくるまでにはしばらく時間がかかると警告した。
同氏は、「我々はAGTを強化して、長期的な業績を改善させることに強い決意を持っている。製品開発と新ゲームコンセプトへの移行に投資する中で、20年度の業績は抑制されると予想している」と述べた。
ゲームの業績が長期的な成功の鍵となると説明したレビー氏は、エインズワースが「外部専門家や第三者のゲームデザイナー」を活用することで社内のデザイン能力の強化を図ると明かした。
「当社は、社内の新しいクリエイティブチームにも力を与え、顧客の要求への深い理解をもとに新ゲームコンセプトに全力を尽くしている。新ゲームが21年度の業績に意義ある貢献をしてくれることを楽しみにしている」と述べた。
以前はノボマティック・グループで国際セールス部門のトップを務めていたレビー氏は、ノボマティックとの協力拡大も前へと進め、欧州大手の世界でのプレゼンスを利用して新市場の進出を目指すとも述べた。