クイーンズランドのケイト・ジョーンズ観光相が、2つ目のゴールドコーストカジノの可能性をめぐる7年におよぶ膠着状態を終結させるために、スター・エンターテインメント・グループに数十億ドル規模のゴールドコースト国際観光拠点(GTH)計画への拒否権を一番に与えると約束した。
しかし、GHTがこのオーストラリア屈指の休暇旅行先の未来に向けて必要なステップであると説明する待望のレポートが火曜に発表されたことを受けて、観光相は、同社が求める独占契約が与えられることになれば、スターは「やるか黙るか」しなければならないと警告した。
ザ スター ゴールドコーストを所有・運営するスター・エンターテインメント・グループは長い間、2つ目のゴールドコーストカジノ開発に反対してきており、先月には政府が2つ目のカジノ計画を破棄することを条件に、老朽化するゴールドコースト・コンベンション&エキシビションセンターの再開発に1億豪ドル(約73.77億円)の投資を行うことを約束した。これは以前に発表していた、ザ スター ゴールドコーストの大規模拡張を含む20億豪ドルのマスタープランにプラスしての投資となる。
木曜に行われたGTHレポートの内容を議論する記者会見の場で、ジョーンズ大臣は、どの方向に進むかに関する最終決定を行う前に、スターが具体的に何を提案できるのか、まずは聞くつもりだと述べた。
ジョーンズ大臣は以下のように述べた。「スターはもし我々が独占的な合意書を交わすのであれば、独占的な契約書が欲しいということを非常にはっきりと述べてきた。我々は観光インフラへの数十億ドル規模の投資を前に進めるための支持をゴールドコーストから取り付けており、先ずは地域への大きな投資に敬意を表してスターと話し合うつもりだ。このプロセス全体を通じて、ここでの既存企業であるスターは、ゲームチェンジャーとなる追加の20億豪ドルのインフラを届けるのに最も適した位置にいると信じていると言い続けていた。我々はスターとの交渉に入る予定をしており、彼らは開発についてやるか、黙るかできる。我々はスターが提案の詳細を説明できるよう、スターに歩みより彼らと独占的に話し合うことに決めた。政府がこの提案を検討し、決断する」
ジョン・ウィザーリフ(John Witheriff )氏が先導し、ゴールドコースト観光諮問委員会がまとめたGTHレポートが、将来の開発がどうあるべきかを説明していない一方で、ゴールドコーストが自分たちの街を世界的な観光地と位置づけるのであれば、ある種のGTHが明らかに必要であることについては明言している。
「ゴールドコーストに、特に海外からの訪問客を呼び込むというニーズに対応するGTHの論拠は充分だ」とレポートは述べており、2019年3月31日までの12カ月間にゴールドコーストへの中国人訪問客が17.1%減少したことを指摘している。
「この種の開発がなければ、ゴールドコーストは競合する観光地に、観光のマーケットシェアを奪われ続ける可能性が高い。現在提案されているプロジェクトが、海外からの観光客数を増やすというニーズを満たすことを示す証拠が限定的であるために、これが委員会の第一の懸念となっている」
とりわけ、レポートはゴールドコースト・コンベンション&エキシビションセンターの力不足に言及しており、「会議及び娯楽スペースの需要が高まり、国中の他の場所でアクセスできるより新しく、大きな施設があることによって、重大な変化を起こさない限り、ゴールドコーストはマーケットシェアを、そしてシェアがもたらす経済的リターンを失い続ける可能性が高い」と述べている。