CEO
スカイシティー・エンターテインメント・グループ
パワースコア: 859
昨年の順位: 33
評価理由
南アフリカ最大手のカジノ事業者の元トップ
現在は、ニュージーランドを拠点にするカジノ事業者、スカイシティで3年目に差し掛かったグレアム・ステフェンズ氏だが、2019年は確実にのんびりとは過ごせていない。
現在、同社最大の2つの施設の大規模アップグレードの真っ只中で、最も注目すべきは、7億NZドル(約483億円)の新しい国際コンベンションセンター、そしてすぐ近くにある旗艦IRのスカイシティ・オークランドに繋がるホテルの開発だ。N-ZICCと呼ばれるこの会議施設は、当初は今の時期までにはオープンしている予定だった。しかしながら、長引く遅れによって10月後半の火災発生の前からでも、多くの会議がすでに新しいオープン予定日前に予約が入っているにもかかわらず、2020年後半まで先延ばしにされた。
はるかにスムーズに進んでいるのが、3億3,000万豪ドル(約248億5,249万円)をかけたスカイシティ・アデレードへのアップグレードで、2021年の完成が予定されている。クイーンズタウンとハミルトンにある同社のカジノへの別の改善計画と併せて、これらアップグレードの資金調達を助けるために、スカイシティは元スカイシティ・ダーウィンを米企業のデラウェア・ノースに1億8,800万豪ドルで売却する取引を完了させている。同社はまた、オークランドの駐車場への長期営業権も2億2,000万NZドルで売却した。
8月、スカイシティは、マルタを拠点にしたニュージーランド向けのオンラインカジノ、SkyCityCasino.comを立ち上げた。これは、同国のオンラインゲーミング業界を適切に規制するよう政府を後押しする目的で作られたようだ。それがどういう結果になるのかは時間の経過とともに分かってくるだろう。
その一方で、19年度の売上高が36.2%の増加となったVIPセグメントが回復し、同社が前進していくにあたり今後が期待できる結果となった。またテーブルで不運が続いた1年を乗り越え、収益を8億2,230万NZドルへとほんのわずかな増加に向かわせる助けとなった。