専務取締役兼CEO
スター・エンターテインメント・グループ
パワースコア: 1,335
昨年の順位: 15
評価理由
• 主要市場であるシドニーおよびクイーンズランドで積極的な成長戦略を先導
• 利益の見込める中国市場を獲得するために、アジアのチョウ・タイ・フ ック(周大福)およびファーイースト・コンソーシアムと戦略的パートナ ーシップを実施
オーストラリアのスター・エンターテインメント・グループは今年、多くの課題に直面した。しかし、かつてオーストラリア市場のリーダーと目されていた同業者クラウンの後輩的存在であった同社は、専務取締役兼CEOであるマット・ベキアー氏の指導の下で成長を続けている。
その成長の大部分は、おそらくブリスベンの36億豪ドル(約2,689億円)のクイ ーンズワーフ開発を筆頭に、スターのクイーンズランド州における大規模拡大に起因する。この開発は、ブリスベン市内のウォーターフロントおよびその周辺26ヘクタールを網羅する、2022年オープン予定の大規模なプロジェクトである。香港大手チョウ・タイ・フックおよびファーイースト・コンソーシアムとの合弁会社であるクイーンズワーフは、完成するとオーストラリア最大のカジノリゾートになる。
スターだが、オーストラリアで最も有名なビーチホリデーストリップの1つにあるザ スター ゴールドコーストでは、広範囲に渡るアップグレード工事も順調に進んでいる。一方、NSW政府は最近、スター・シドニーの隣に5億豪ドルのリッツカールトンホテルを開発する計画を却下したが、同社の港湾都市の最重要施設を改善して推進させることは抑止していない。
ベキアー氏は2014年に多くの論争で会社を混乱させた前会長を引き継いで以来、スター・エンターテインメント・グループ(旧エコー・エンターテインメント)の評判を再び回復させただけでなく、地域での知名度をあげた。
また、オーストラリアはマカオのVIP市場にも悪影響を及ぼしている逆風から免れておらず、グループ全体のVIP売上高は2019年6月30日までの12カ月で30.7%減少しているものの、国内の業績は堅調であり、純売上高は3.4%増の21.6億豪ドル、グループ全体のEBITDAは14.1%増の5億5,280万豪ドルを確実なものとした。