メルコリゾーツ&エンターテインメントのローレンス・ホー会長兼CEOは、痛手となっている米中貿易戦争の終結の見通しとそれに続く人民元の安定が、今後12カ月間のマカオのゲーミング粗収益にプラスの影響を与えると考えている。
ホー氏の発言は、週末に行われたCNBCとのインタビューの中で、2019年のマカオ全体のGGRが前年比1.8%減の2,467.4億パタカ(約3兆3,283億円)となる中、マカオのカジノ事業者たちの業績が様々であったことについて聞かれた際のものだった。
メルコリゾーツ自体は、シティー オブ ドリームスのモーフィアスの伸びによって営業収益36%増、そして調整後EBITDAは39%増を記録したものの、ホー氏は今年マカオでは成長の鈍化は明白であったと述べ、「売上において物事が鈍化しており、(2019年は)確実にマイナスの年になると思う。しかし(中略)それは予想されていた。なぜなら、米中貿易戦争と人民元の切り下げによって、マカオへの訪問客数、そしてより顕著にここにいる間の人々の消費額に確実に影響が出ているからだ。特によりハイエンドの層で、訪問毎の消費額が少し減っている」と説明した。
しかしながらホー氏は、2020年はマカオの事業者にとって営業環境が改善すると確信していると付け加えた。
「そのカギは実際、マクロ経済と地政学にあると思う。米中貿易戦争、その問題への初段階の解決策が出てくると想定しており、それがこの問題には終わりがある、経済(の改善)と人民元の安定があるという見通しが訪問客にとって大きな信頼感となり、これらが今後1年間マカオにとって全てプラスに働くと考えている」