最高執行責任者、マカオリゾーツ
メルコリゾーツ&エンターテインメント
パワースコア: 701
昨年の順位: 20
評価理由
• メルコのマカオポートフォリオの管理・監督
• ラスベガスでシーザーズとウィン、シンガポールではリゾートワールド・セントーサそしてマカオではサンズ・チャイナの上級幹部職を歴任
メルコの旗艦施設であるシティー オブ ドリームス(CoD)を再び高く浮上させることに一役買ったのがデイビッド・シスク氏だ。メルコの会長兼CEOであるローレンス・ホー氏は第2四半期決算報告の場で、 ザハ・ハディド設計のモーフィアスの伸び、新ゲーミングエリアの追加、ベッティング上限の最適化、そして顧客関係を重視することで、CoDは「エンジンを全開にしている」と述べた。同四半期のCoDの調整後EBITDAは、34%増の2億5,100万米ドル(約55億円)に達し、メルコ全体の60%を占めた。
9月のマカオの最高執行責任者としての新しい任務を考慮すると、シスク氏は、社長として16カ月を過ごしたスタジオシティ、マカオ半島を見渡すタイパのブティック型豪華ホテルのアルティラ、そしてモカスロットクラブの監督も行いながら、CoDの上昇傾向を継続させていかなければならない。
スタジオシティは固有の課題を抱えている。ニューヨーク証券取引所に上場するこの施設は、36%をヘッジファンドが所有しており、900室の客室と新ゲーミングスペースを追加する14億米ドルをかけた第2フェーズの完成期限が2021年7月に迫っている。メルコはこの期限の延長に向けた協議を進めている。所有権が誰にあるのかを決定し(少数株主の買収がそれを解決でき得る)、メルコの他の商品との相乗効果を生み出すにはまだ問題が残る。マカオ内そして地域的な競争が激化する中で、企業はポートフォリオの全てでエンジンを全開にする必要がある。