マカオは気付いたら世界で最も力のある2人のリーダーを迎えるホスト役を務めているなんてことになるのだろうか?
中国メディアが木曜朝に報じた内容によると、そのようなシナリオはかなりの確率で有り得ることだという。当初予定されていたチリのサンティアゴでの会談が抗議デモによる混乱で中止になったことで、中国の習近平国家主席はドナルド・トランプ米大統領にアジアのカジノ中心地で会うことを提案している。
マカオは、この超大国2国の数か月に及ぶ経済摩擦の後で、一時的な貿易取引を結ぶことを狙いにした習-トランプ会談に興味深い選択肢を提示している。
中国の視点から見ると、所有する領土でそのような会談を行うことは確実に一定の快適さを与えてくれ、同時に米国のビジネスを迎え入れてきたという確固たる実績によってマカオを世界に向き合う中国の一部分として示すことになる。
米国の視点から見て、最もありそうな魅力は、トランプ大統領のシェルドン・アデルソン氏との独自のつながりから生まれるだろう。アデルソン氏は、マカオ市場でトップを走るカジノ事業者であるラスベガス・サンズ(LVS)の会長兼CEOで、偶然にも共和党最大の単独の資金提供者でもある。LVSは、ウィン・リゾーツとMGMリゾーツと並んで、マカオで大きな成功を収めるIRを運営する米カジノ事業者大手3社の1社だ。
トランプ大統領がマカオの提案があったかどうかさえ正式に認めていない、ましてや受け入れるなどまだである一方で、マカオのカジノ事業者6社のゲーミングコンセッションが2022年に期限切れを迎える中で、アデルソン氏やその他の人々から、この特別行政区に「顔を見せる」というプレッシャーがあることを少し感じる可能性はある。
その一方で、トランプ大統領は大きな利益を生み出すマカオの統合型リゾートのいずれかを訪問して直視することなどできるのだろうか?アトランティックシティのカジノの失敗を思い出してしまうだろう。その規模や豪華さの水準を考えると、会談がIRで開かれるだろうことは確実だ。
噂が現実になるかどうかは時間が経てばわかるだろう。しかし、一方で習主席とトランプ大統領がザ ベネチアン マカオの運河の横で握手する姿はそれでも期待せずにはいられない。