マレーシアの統合型リゾート、リゾートワールド・ゲンティン(RWG)の経営陣は、カジノ事業者大手のゲンティン・マレーシアにとって費用の高騰が懸念材料になっているものの、待望の屋外テーマパークが20年第3四半期までのオープンに向けて順調に進んでいることを認めた。
ゲンティン・マレーシアの短期展望に関する最新情報が月曜に一連のアナリストレポートの中で提供され、RHB投資銀行は、元パートナーの21世紀フォックスおよびウォルト・ディズニー・カンパニーとの法的闘争に関連する最近の遅延にも関わらず、テーマパークは予定通りのオープンに向けて順調に進んでいると述べた。
RHBのアナリスト、Lee Meng Horng氏とLoo Tungwye氏は、以前はゲンティン・ハイランドとして知られていたリゾートワールド・ゲンティンで開催された投資家デーの後で「経営陣は、(我々の想定と同じように)屋外テーマパークが20年第3四半期までにオープンできることを確信しており、現在昨年停止されたプロセスを再開していると述べた。しかしながら、完成の度合い、そして過去数か月間の積極的なスタッフの雇用から判断して、予定より早いオープンの可能性について考える必要がないとは思わない」と述べた。
メイバンク投資銀行のSamuel Yin Shao Yang氏によると、そのようなシナリオではいずれにしてもまずは、全ての乗り物を徹底的にテストし、フォックス・ディズニーが最終的な認証を与えるられるようにするために、ゲンティン・マレーシアは20年第1四半期までにテーマパークの建設作業全てを完了させる必要がある。
完成すれば、テーマパークには25の乗り物が設置され、最近ゲンティン・マレーシア、21世紀フォックス、そしてウォルト・ディズニー・カンパニーの間で結ばれた和解契約の一環として、その一部がフォックスの知的財産を利用することになる。
「残りの5つの乗り物に関しては、ゲンティン・マレーシアは別のスタジオの知的財産を用いる可能性があるが、どこのスタジオになるかはまだ決まっていない。これが屋内テーマパークが、以前の名称である20世紀フォックス・ワールドを再び使うことができない理由だ」とYin氏は述べた。
しかしながら、テーマパークの完成にかかる費用もまた高騰することが予想されており、Yin氏は、「ゲンティン・マレーシアはこれまでに支出したおよそ30億リンギット(778億円)に加えて、この屋外テーマパークの完成にさらなる資本的支出が発生することを予測しているが、まだどれくらいになるかは数値化されていない」と付け加えた。
一方で、RWGはテーマパークがオープンすれば需要に応えられるだけの客室数が用意できておらず、現在ある16,000室のほぼ倍の数が必要になると、グランド イオン デレメン ホテル(ゲンティンハイランド)のジャック・リム支配人は語る。
リム氏はニュー・ストレーツ・タイムズに対して「現在、全く追いついていない状態だ。屋外テーマパークが完成すれば大量の訪問客が押し寄せてくると予想している」と話した。
アナリストたちは、テーマパークの完成によって、毎年最大でさらに250万人の訪問客が訪れると予想している。