カジノ事業者のクラウンリゾーツが4億豪ドル(約2.96億円)の税務紛争に関して、オーストラリア国税庁との和解に達した。
クラウンは2007年にネバダ州とペンシルバニア州で4つのカジノを運営していたラスベガスのカジノ企業、カネリー カジノリゾーツを17.5億米ドルで買収する計画をたてるなど、今回の紛争は同社が米国市場への進出を試みたことに関係している。完全買収が行われることはなく、クラウンは代わりに24.5%の株式取得と当初の契約解消のための5,000万豪ドルの手数料の再交渉を行なった。
クラウンはまた、ラスベガス・ストリップの北端で計画していたアロンリゾートを開業・運営することに失敗し、最終的には2017年にその土地をウィン・リゾーツに3億米ドルで売却した。
これらの取引を税控除として取り扱うことに異議を唱えた豪国税庁は、クラウンに対して2009年6月30日期から2014年6月30日期の会計年度に対してまずは3.62億豪ドルの税金を請求し、その後2016年6月30日期の税金の支払いも求めた。また、国税庁は2018年5月にクラウンによる税金への異議申し立てを却下し、クラウンはその後、この問題を法廷へと持ち込んだ。
木曜の報告書の中でクラウンは、両当事者がこの問題の和解に合意したと述べた。和解額は公表されておらず、国税庁が求めていた4億豪ドルを大幅に下回ると見られている。
クラウンは、「今回の和解が、クラウンの現在または今後の年度の財務結果に実質的な影響を与えることにはならない」と述べた。