アルファスロットのCEO、レイモンド・チャン氏が、将来のゲーミング業界を形成するであろう5つの主要テクノロジーを明らかにする。
テクノロジーは、ビジネスのやり方を日々変え続けており、これを誰よりも早く利用する者こそが、必然的にトップの座を得ることになる。では、近い未来ではどうなるのだろうか?以下は、今後数年間でゲーミング業界に最も影響を与えると思われる5つの新しいテクノロジーである。
分散型台帳(ブロックチェーン)
「ブロックチェーン」と聞けば、最初に思い浮かぶのは「ビットコイン」であるが、このテクノロジーの使用は、単なるビットコインに留まらない。 ブロックチェーンは実際、分散型台帳としてより正確に描写されているテクノロジーの背後にある概念を実現するための単なる方法に過ぎないのだ。
分散型台帳の主な目的は、「モノ」の所有権を記録し、「モノ」を交換するための信頼できる方法を提供することである。 各台帳にはデータのごく一部しか含まれていないため、たとえ誰かが不正アクセスをしたとしても、一部にしかアクセス出来ず、全体を解読することはできない。
テクノロジーを利用して暗号通貨を作成することは、ブロックチ ェーンがゲーミング業界に利益をもたらす数ある方法のうちの1つである。しかし、世界中の規制当局との間で、まずは法的課題と信頼関係を最初に構築しなければならない。
このテクノロジーの最も予測できる合法的使用例は、信頼できるネットワークを開発してゲーミング事業者とゲーム開発者を結び付け、顧客にとって新しいものを作成すると同時に、ゲーミング規制者のためにデータの透明性を高めることである。
人工知能 (AI)
AIとは、自動化と機械学習に関することである。機械が人間の行動を観察し、そこから学べるようにするためのものだ。 AIは、ハ ッカー攻撃のパターンを検出し、突破される前に予測分析を提供できる。
また、顧客の行動を予測することにより、顧客との関わりや維持、さらにサポートを改善することもできる。スケジューリング、予知保全、効率の最大化、コスト削減に重要な役割を果たす。同時に、顧客との関わりやサービスといった人間の方が常により良いパフォーマンスを発揮するタスクに対し、新しい仕事の機会を創出する。
AIテクノロジーの課題は、システム間の相互運用性と、テクノロジーをより手頃な価格で提供することである。
ビッグデータ
ビッグデータの定義とは、膨大な量のデータのことである。そう、それは読んで字のごとくだが、もちろんそれだけではない。その最たる重要性は、それ自体を分析し、特に行動と相互作用に関連するパターン、傾向、関連性を明らかにする能力である。
ビッグデータを分析して、より良い決定や戦略的なビジネス上の動きにつながる洞察と、より優れた人工知能の構築を行うことができる。AIと組み合わせると、企業はビッグデータを使用して、組織に影響を与える前に不正行為を検出し、ほぼリアルタイムで障害の根本原因を特定できる。
モノのインターネット(IoT)
このテクノロジーは、炊飯器を自動車や携帯電話と接続するのに役立つ。 最初はやや変に聞こえるかもしれないが、このように考えてみよう。帰宅途中で交通渋滞に巻き込まれたとする。炊飯器は夕食の調理時間を調節して遅らせ、携帯電話は子供のお迎えが遅れる旨を先生に通知することができるのだ。
IoTデバイスとは、通常はインターネットに接続できないが、一度接続されると相互に通信できるデバイスのことである。 この機能により、日常業務をより効果的な新しい方法で行えるようになる。
5Gモバイルネットワーク
最後になるが、2019年にはモバイルの最新手法が出現している。それが速度の向上と待ち時間の大幅な短縮を約束する、この新世代のモバイル通信だ。
現在、インターネットの平均速度は10MB/sであるが、5Gは潜在的に現在の100倍の高速で待ち時間の少ない接続を提供できる。
これはすなわち、新しい5GがIoTに接続する機会を増やすことで、より多くのビッグデータを用いて優れた良いAIを開発できるようになり、最終的にはこれらすべてのテクノロジーを最大限に活用できる競争力を得られるのである。
さあ、あなたも遅れずについて行こう!