MGMリゾーツ・インターナショナルが58人の命が犠牲になった2017年10月1日の銃乱射事件をめぐる集団訴訟に関わる原告との間で和解に達した。この事件では銃を持った男がマンダレイ・ベイの32階客室の窓から野外コンサートの聴衆に向けて銃を乱射した。
今回の和解は悲劇的な事件から約2年後のことで、450人の被害者を代表して犯人をその敷地内に入れたことへのMGMの過失を申し立てた当初の訴訟からは23カ月後のこととなる。MGMは、2018年7月13日に独自で訴訟を起こして対応し、テロ攻撃の結果として会社に法的保護を与える安全法(SAFETY Act)として知られる連邦法によって会社独自の責任は無いと主張していた。
しかしながら、昨夜の発表の中でMGMは、被害者と遺族を代表する弁護団と7.35億米ドル(約786億円)から8億米ドルの間で和解に達したと述べ、「金額は和解に参加することを選ぶ原告側の人数による」と述べた。
同社は、手続きは2020年後半に完了することが予想されると付け加えた。
MGMリゾーツのジム・ムーレン会長兼CEOは、「我々のゴールは常にこれらの問題を解決して、コミュニティと被害者、そして遺族が前を向いて歩き出せるようにすることだった。この原告側弁護人との合意は大きな一歩であり、我々が実現してほしいと長い間願ってきたものだ。常に、これらの問題をめぐって訴訟が長引くことは誰にとっても利益にはならないと信じてきた。この合意がそのシナリオが回避されたことを意味することを心から願っている」と述べた。
和解合意の条件の下で、両当事者は全ての保留中の訴訟を取り下げ、放棄する。MGMは発表の中で、提案した和解は責任の承認ではないと述べた。
原告側の弁護人、ロバート・エグレット氏は、「今日の和解は10月1日の恐ろしい事件の被害者にとって回復過程での重要な出来事だ。亡くなった命を取り戻すまたはその日に多くの人が苦しんだ恐怖を取り消せるものなど何もない一方で、この和解は何千人もの被害者と遺族への公正な補償を提供する。MGMリゾーツは、ラスベガスコミュニティの大切なメンバーであり、この和解が彼らが良き企業市民であることを示している。我々は、この和解の条件がクライアントにとっての最良の結果を意味し、これらの事件から影響を受けた多くの人々に最大の利益を与えてくれると信じている」と述べた。