北京にいるフィリピンの外交トップが、中国によるオンラインゲーミングへの全面禁止要請を拒否した。
中国の習近平主席とフィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領の両国首脳による深夜の会談直前に、ホセ・サンティアゴ・サンタ・ロマナ大使が先週始めて話題に上がったこの考えに冷や水を浴びせる形となった。
ロマナ大使は記者に対してこのように語った。「我々に指図することなどできない。それは主権的決定だ(中略)それが我々の見解だ。彼はフィリピンでは合法だと言うだろう。そのカギは大統領に説明の準備があるということだ。そして我々には経済的影響を持つため、もしそれをするのであればソフトランディングを求める」
ロマナ大使は、中国による禁止要請の拒否というフィリピンのスタンスを短く説明するに留め、「違う、これは拒否ではない。違いを説明している」と述べた。
代わりに、大使はフィリピンが中国と協調して規制を強化する姿勢である証拠としてフィリピン・オフショア・ゲーミング事業者(POGO)の新規ライセンス発行を最近一時停止していることにも言及した。
大使は、「わが国の経済にマイナスに作用する劇的な影響が無いようにしたい。事実として、我々はすでに努力している。規制を行い、締め付けを強化し、言うならば、監視を行っている。両国がこの問題に対する取り締まりの強化に関心を持っており、両国に共通する分野だ。違いは、中国ではオンラインであろとオフラインであろうと、ゲーミングが違法であり、フィリピンでは合法だということだ」と述べた。
先週、中国外務省の耿爽(こうそう)報道官がフィリピンで急速に拡大するオンラインゲーミング業界の問題を取り上げ、中国は一時停止を歓迎するが、「さらに一歩進んで、全てのオンラインギャンブルの禁止」を願っていると述べた。 それらのコメントにもかかわらず、習主席とドゥテルテ大統領は、深夜の会談の中でこの問題には触れず、代わりに二国間の関係強化、南シナ海での緊張、そして将来的な経済発展を含む様々な他の問題に焦点を当てた。