オーストラリアのスター・エンターテインメント・グループは、国内の力強い成長が海外VIP客の消費減少を乗り越える助けとなり、2019年6月30日までの1年の純売上高が前年比3.4%増の21.6億豪ドル(約1,556億円)となったことを報告した。
同期間の国内のゲーミング粗収益は3.6%増加の16.4億豪ドルにのぼり、ザ スター シドニー、そしてゴールドコーストとブリズベンでのクイーンズランド事業の安定した成長を背景にグループ全体のEBITDAは14.1%増の5億5,280万豪ドルへと押し上げられた。その中には、シドニーでのテーブルゲーム収益4.0%とスロット収益3.4%の伸びが含まれており、クイーンズランドは市場シェアを獲得した。
スターは、「スロットとテーブル両方のプライベートゲーミングルームの業績が継続してメインゲーミングフロアの成長を上回った」と述べた。
しかしながら、VIPセグメントでのユニークビジター数が10%増加したにもかかわらず、海外VIPは低迷が続いた。スターは、この年の売上高が424億豪ドルへと30.7%減少した一方で、フロントマネーは44億豪ドルへと7.1%の減少となり、ウィンレートが2018年の1.16%から1.38%に改善したことに助けられたと述べた。海外VIP客からの粗収益は3億6,450万豪ドルで、12か月前の5億7,140万豪ドルと比べると36.2%の減少となった。
ジョン・オニール会長は、「19年度を通じてグループは成長戦略を実行してさらに1年を終え、クイーンズワーフ ブリズベン、ザ スター ゴールドコーストそしてザ スター シドニーでの大規模プロジェクトが計画へと進んでいる。既存顧客が最近オープンした施設を継続して前向きに受け入れたことを反映して国内売上と利益は過去最高となったが、市況の低迷による影響を受けた海外VIPリベート事業での減少は相殺されなかった」と述べた。
マネージングディレクター兼CEOのマット・べキアー氏は、スターが「今後も人気観光地にある当社の施設ネットワークで訪問客と利益を増加させるために投資を行うという長年の戦略の実施に焦点を当てていく。高い資本効率とリスクの抑制を可能にするパートナーシップアプローチを通じて施設の拡張とアップグレードの計画を進めていく」と付け加えた。
ザ・スター・エンターテインメント・グループの取締役会は、19年度後期に1株当たり10.0セントの最終配当を宣言している。