ゲンティン・シンガポールは、2019年6月30日までの3か月間の純利益が1億6,840万シンガポールドル(Sドル)(約130億2,100万円)、前年比5%減となった。同社はその原因となった様々な厳しい逆風について説明し、VIPの高いウィン率がなければ減益幅がさらに大きくなっていた可能性を指摘している。
リゾート・ワールド・セントーサでは、こちらもVIPの結果に後押しされて、ゲーミング粗収益は22%増の4億4,110万Sドルにのぼっていた。それにも関わらず、同社のマスセグメントの業績が振るわず、貸倒損失の増加に直面したことで今回の減益となった。調整後EBITDAは2.94億Sドルへと前年比で11%の増加となったが、VIPのウィン率が12か月前の2.6%から3.7%に上昇していなければ14%の減少となっていたと見られる。
19年第2四半期業績発表に続く業績考査の中で、ゲンティン・シンガポールは、「厳しい逆風が重なった中で、リゾート・ワールド・セントーサでのVIPローリング事業部門の高いウィン率がなければ、(収益)減少は重大なものになっていただろう。
基本となるマスゲーミング事業がこの四半期に大幅な減少となったが、もし増額した相当額の投資で地方市場を開拓していなければ、影響はさらに拡大していただろう。減少幅を増加させたのは、地元経済、そして地域内での成長の鈍化による影響だった。
基本的なレベニュードライバーが様々な要因から影響を受けており、これは年度末まで当社の業績に悪影響を及ぼし続けるだろう。地域の景気が不透明感に直面しており、消費者マインドに影響を与えることになるため、当社はプレミアムセグメントには慎重な姿勢を維持する。それでもなお、リゾート・ワールド・セントーサは継続してサービスを革新し、この地域周辺の様々なターゲット市場へのアピールを強化・多様化していく」と述べた。
ゲンティン・シンガポールはまた、日本のIRライセンス獲得に向けて、大阪の担当部署にコンセプト案を提出したことを認めており、横浜市がIRレースへの参戦を決めた場合には、同市もその候補地となる。しかしながら、地方の候補地はすでに除外している。