サンズ・チャイナではVIPは低迷したものの、マスでの堅調な業績によって19年第2四半期の合計純収益は1.4%増の21.4億米ドル(約2,313億円)、調整後プロパティEBITDAは2.0%増の7億6,500万ドルとなった。
ザ パリジャン マカオが、前年比11.4%増のカジノ収益3億4,300万米ドル、21.9%増の調整後プロパティEBITDA1億3,900万米ドルでサンズを引っ張った。ローリングチップ総額が41.5億米ドルへと7.4%減少した一方で、マステーブル・ドロップ(掛け金総額)は11.4億米ドルへと7.5%増加し、マスのウィン率も19.6%から22.9%に上昇した。スロット取扱額は10.2億米ドルへと13.4%減少した。
ザ ベネチアン マカオでもまた堅調な業績となり、カジノ収益は3.1%増の6億9,800万米ドル、調整後プロパティEBITDAは1.5%増の3億3,600万米ドルとなった。ザ ベネチアンではウィン率は予想レンジを上回る3.53%へと上昇したが、ローリングチップ取引額は64.4億米ドルへと13.7%の大幅な減少となった。マステーブル・ドロップはここでも4.5%増の23.5億米ドルに増加し、EGMの取扱額は24.7%増の10.2億米ドルとなった。
ザ ロンドナー マカオへと変身するための大規模改装が間もなく開始されるサンズコタイセントラルでは、カジノ収益が3億5,800万米ドルへと7.3%の減少、調整後プロパティEBITDAは1億6,500万ドルへと6.3%減少した。その元凶はVIPローリングチップで、取引額が12.7億米ドルへと50.9%の減少となった。マステーブル・ドロップは16.3億米ドルへと微減、スロット取扱額は10.1億米ドルへと18%の減少となった。
ザ プラザでのカジノ収益は1億6,200万米ドルへと19.1%増加し、サンズ・マカオでは1億4,100万米ドルへと15.1%減少した。
シンガポールでは、親会社のラスベガス・サンズが運営するマリーナベイ・サンズのカジノ収益が5.3%減の4億6,800万米ドル、調整後プロパティEBITDAが6%減の3億4,600万米ドルとなったが、VIPではローリングチップ取引額が72億米ドルへと22.6%の増加となるなど良い兆候が見られたが、前年比でのウィン率低下の影響を受けた。マステーブル・ドロップは12億米ドルへと10.2%減少し、スロットマシンの取扱額は36.8億米ドルへと1.5%増加した。
シェルドン・アデルソン会長兼CEOは、サンズ・チャイナが今も「アジアでの将来的な成長の機会に熱心に取り組んでおり、今年中のフォーシーズンズ タワースイート マカオ、2020年から21年にかけてのザ ロンドナー マカオの開業、そしてその後のシンガポールのマリーナベイ・サンズの拡張によって強化されるだろう」と述べ、
「また、日本の大阪を含む新市場でのさらなる開発の機会を積極的に追い求めている」と語った。
同四半期のサンズ・チャイナの純収益は前年比19.7%の増加となる5億1,100万米ドルへと成長した。