フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、数多くの汚職スキャンダルの最中に、国のトップのポジションに出馬したことを後悔したと話す。最も注目すべきは、ナヨン・フィリピノ財団が香港に上場するランディング・インターナショナルに対して15億米ドル(約1,626億円)のカジノリゾート開発のための土地リース契約を与えた決定だ。
今週行われたカガヤン・デ・オロの新任職員のための宣誓就任式で行った演説の中で、ドゥテルテ大統領は、「ランディングがマニラのエンターテインメントシティのIRのための起工式を行った同日に、ナヨン・フィリピ―ノ財団の役員全員を解雇した後で『仕事への興味を失った』。実際、後悔している。大統領選に出馬したことを後悔している」と振り返り、
「彼らは、公開入札を行わずその場所でのカジノ建設を許可した。非常に腹が立った…ナヨン・フィリピ―ノの中でのカジノの本質とは何なのか?どうしてそこに建てるのか?馬鹿げている」と述べた。
政府は、その時点でランディングの50年間の土地リース契約を「極めて不利」と説明し、その後完全に取り消していた。また政府は、昨年8月の起工式の数週間前に、PAGCORが付与した暫定ゲーミングライセンスも取り消している。これは、ギャラクシー・エンターテインメント・グループによるボラカイでの5億米ドルのカジノリゾート開発計画に関わる流れと似ており、それに続いて無効とみなされた2つ目の暫定ゲーミングライセンスとなる。
ドゥテルテ大統領は今週、インダイ・サラ(サラお嬢さん)として知られる娘のサラ・ドゥテルテ-カーピオ氏に対して、政府内には汚職が蔓延しているために、2022年の大統領選に出馬しないよう伝えたことも明かした。ドゥテルテ-カーピオ氏は現在ダバオ市長を務めており、父親の政治家としての足跡を辿っているように見える。
大統領は、「だから、インダイが大統領選に出ると人々が憶測する中で、娘には『出るな、君にはコントロールしきれないだろう。あのバカ者どもは君を軽視するだろう』と伝えた」と述べた。