マカオでカジノを営業するエンペラーグループ(英皇集團)は、2019年3月31日までの12カ月間に減収減益となったことを受けて、プレミアムマスマーケットをターゲットにすることで顧客セグメンテーションの強化を計画していると話す。
マカオ半島にある旗艦施設、グランド エンペラー ホテルに加えて、タイパ島にあるイン ホテルを運営するグループのゲーミング事業部門、エンペラーエンターテインメントホテルでは、19年度の収益が7.8%減の13.8億香港ドル(約191億円)となり、株主に帰属する利益は6.6%減の3億6,750万香港ドルとなった。
この結果には8.2%の減少となったマステーブル収益の11.9億香港ドルが含まれており、これはグループ全体の収益の48.1%を占めていた。一方で、VIPセグメントでは売り上げが13.8%減の193億香港ドルとなり、収益は12.5%減の4億2,940万香港ドルで、全収益の31.1%を占めた。スロットマシン収益は4,260万香港ドルへの微増となった。
将来に向けた収益増加計画の概要を説明する中で、エンペラーは、「マカオでの観光業の状況が変化していることを考慮して、グループは、長期的な可能性があると見ているプレミアムマス市場のシェアを拡大させるために顧客セグメンテーションを強化していく。この点については、ターゲットとするセグメントに、差別化されたプレミアムサービスを提供することで競争力を高めていく。我々は、機会の出現とともに、マーケットでの存在感を強固なものにするために自分たち自身を高める努力をし、マカオを世界のゲーミング中心地へとしていくための開発に強い意志を持って貢献していく」と語った。
エンペラーは、最近開通した港珠澳大橋などのインフラの改善や粤港澳大湾区のプロモーションとともに、「中国大陸で向上する豊かさから利益を得る準備が整っている」と付け加えた。