創業者のジョーイ・リム氏と暫定CEOのベン・リム氏をドナコ・インターナショナルの取締役会から排除する動きは、問題の主要株主が5%の株式取得を完了させてからたった数日の間に開始された。
スペンスリー・ファミリートラスト(家族信託)の受託者としてスペンスリー・マネジメント、スペンスリー・ファミリースーパーアニュエーション(家族年金)の受託者としてスペンスリー・マネジメント、そしてアントニア・キャロライン・コロピー氏という株主三者は月曜、ゲンティン・グループの創業者であるタン・スリ・リム・ゴートン(林梧桐)氏の孫のリム兄弟の取締役解任を検討するための臨時株主総会招集の正式申請を提出した。
ここで名前が挙がっているスペンスリーはジェームス・スペンスリー氏のことで、同氏はオーストラリアの起業家であり、豪第4位の規模を誇る通信会社、ヴォーカス・コミュニケーションズの創業者だ。同氏は偶然にも、オーストラリアに上場する別の東南アジアカジノ事業者、シルバー・ヘリテージ・グループの会長でもある。スペンスリー氏は、2018年5月にシルバー・ヘリテージの取締役に任命された。
火曜のオーストラリア証券取引所への提出書類の中で、スペンスリー氏が2019年2月4日から2019年5月24日までの間に109の異なる取引を通じて彼が持つ38,545,341株全てを取得していたことが明らかになった。
300万株ちょうどを保有するアントニア・キャロライン・コロピー氏との同盟関係によって、合計保有率は5.04%となる。オーストラリア証券取引所の規定では、企業は、会社の5%以上を保有する株主からの要請があった一切の決議に対して、投票を行うための総会を招集しなければならない。
債務不履行に陥った後、昨年末にアジアの投資会社、オーチャード・キャピタル・パートナーズ(OCP)によってドナコに持つ27.25%の株式を奪われたリム氏は、「健康上及び個人的な問題」に対処するために休職した後、3月まではドナコの専務取締役権CEOの役職を務めていた。