オーストラリア証券投資委員会(Australian Securities and Investments Commission: ASIC)は、オーストラリア証券取引所に上場する東南アジアのカジノ事業者、ドナコ・インターナショナルの約8,000万株を売り出す投資銀行または株式仲買人を指名する予定であることを発表した。
同国の買収委員会は先週、アジアの投資会社、オーチャード・キャピタル・パートナーズ(OCP)によるドナコの9.71%の株式取得に対して不利な決定を下しており、今回の動きはその決定に続くものとなる。OCPはそれ以前に債務不履行の結果としてさらに27.25%の支配権を得ていた。
買収委員会はその際、数ある理由の中でとりわけ、マーケットはOCPがドナコ株に担保権を保有していたことを認識していなかったことから、市場買い付けが行われた状況は受容できないとの見解を示していた。その結果として2018年12月7日から31日までの間にOCPが取得した9.71%の株式は、国に権限が委ねられることとなった。
ASICは報告書の中で、国に委ねられたこれらの株式を投資銀行または株式仲買人を通じて売り出す予定であることを明かした。