マカオの統合型リゾートを運営するスタジオシティ・インターナショナル・ホールディングスの大株主、ニューコタイ・ホールディングスが破産を申請した。
ブルームバーグは木曜、スタジオシティに23%の株式を保有するニューコタイが今週初めニューヨークで、5億米ドル(約557億円)から10億米ドルの間の負債の救済を求めて連邦破産法11条の適用を申請したと伝えた。子会社であるニューコタイ・ベンチャーズ、ニューコタイ、そしてニューコタイ・キャピタルも破産を申請している。
2006年にスタジオシティへの投資手段として設立されたニューコタイ・ホールディングスは、ヘッジファンド、ポイント・キャピタルとオークツリー・キャピタル・グループからの出資を受けている。同社は当初、スタジオシティに40%の株式を保有し、メルコリゾーツ&エンターテインメントが残りの60%を保有していたが、昨年メルコがスタジオシティ株のIPOを行ったことでその株式が希薄化し保有比率が低下した。
報道によると、ニューコタイが以前発行した8億5,600万米ドルにのぼる債券の残高を償還するための資金が不足した結果、今回の破産申請となった。
同社はまた、メルコリゾーツに対して、過去に野心的な会長兼CEOのローレンス・ホー氏が回避していたスタジオシティへの保有率の増加という提案も行っている。しかし、アナリストによるとそのような動きはまだ全く確かなものではないという。
バーンスタインのヴィタリー・ウマンスキー氏、ケルシー・ヂゥー氏そしてユーニス・リー氏はリサーチ文書の中で、「我々は、近々スタジオシティの少数株主の株式買い取り(全てまたは一部)が行われる可能性は非常に低いと見ている。メルコは、破産申請の展開によってスタジオシティの株価がどうなるかを静観するという選択をすることができる。さらに、スタジオシティは近い将来どこかの地点で、フェーズ2開発を開始する必要があるだろう。もし株式発行による資金調達が必要な場合(そうなる可能性がある)、メルコはそれに必要な株式の一部を、マカオのスタジオシティ株の追加売り出しという形で融通することを希望するかもしれない」と述べた。