2012年と2013年に3億比ペソ(約6.47億円)以上の不審な資金の支出があったとしてクリスティーノ・ナギアットJr前会長が3月に告発されている事件で、そこにさらに5人の元PAGCOR職員の名が加えられた。
追加された5人の被告は、オフィス・オブ・ザ・オンバズマンに提出された修正版の告発状に名前が挙げられており、これはフィリピンのゲーミング規制当局、PAGCORの前アシスタント・バイスプレジデント(AVP)であるバレンテ・カストディオ氏がナギアットJr前会長に対して最初の告発を行ってから約1か月経ってのこととなる。
フィリピンのニュースサイトRapplerによると、告発状には、金融・財務部のエステラ・ラモス元バイスプレジデント(VP)、タラヴェラ・バージニアAVP、会計部のヴィダル・カビゴンJrAVP、セキュリティ部のバイロン・タバンガイAVP、そしてセキュリティ部の担当者、マイケル・ベイリーの名が記載されている。
この告発は、2012年に254,845,561比ペソ(約5.5億円)、そして2013年に62,820,000比ペソ(約1.36億円)と伝えられる支出に関係しており、その当時は2010年のPAGCORプロジェクト「Save the House」のための資金であると言われていた。これらの数字は、Save the Houseの当初予算である6,700万比ペソを大きく上回っており、そのことが監査委員会(COA)の目に留まり、最終的に支出は保留された。ナギアットJr前会長、カストディオ氏のどちらもこの支出の正当性を証明できなかった。
ナギアットJr前会長に対して3月に出された最初の告訴状には、「COAからの繰り返しの要求にもかかわらず被告がこの当該支出の説明を迅速に行わなかったことで、同氏が着服、奪取、横領、もしくは承認、または怠慢または責任の放棄によって、別の人物にその略奪を許可したという推測を作り出した」と書かれていた。