ネバダ州ゲーミング管理局(Nevada Gaming Control Board:NGCB)が正式にマット・マドックス氏がCEOの役職に適任であると宣言したことで、ウィン・リゾーツは待ち望んでいた後押しを受ける結果となった。この宣言の前にはマサチューセッツ州ゲーミング委員会(Massachusetts Gaming Commission)によって、ライセンスを巡る3日間の審問が行われていた。
声明の中でウィンは、NGCBからウィン・マカオのCEO兼執行役員でもあるマドックス氏は「2010年1月にネバダ州にあるウィン・リゾーツの役員として適任であると判断され、現在もネバダ州ゲーミング管理局からの信用はいい状態にある」という確認書を受け取ったことを明らかにした。
ネバダ州ゲーミング管理局は、同社の創業者兼前会長のスティーブ・ウィン氏への複数の女性からのセクハラの訴えに関する調査を怠ったとして2月にウィン・リゾーツに対して2,000万米ドル(約22億2,623万円)の罰金を科したにも関わらず、今回信任を表明した。
ウィン・リゾーツは現在も先週のマサチューセッツ州による審問の調査結果を待っており、その結果次第で、26億米ドルのアンコール・ボストンハーバーの6月の開業を前に、同社が州のゲーミングライセンスを保持できるかどうかが決定される。マドックス氏は審問の間に、マサチューセッツ州ゲーミング委員会から厳しい追及を受けた多くのウィンの幹部の一人だった。
ウィン・リゾーツのフィル・セートレ会長は、NGCBの判断を受けてマドックス氏に対する支持を表明し、以下のようにコメントした。「過去12か月間、ウィン・リゾーツの取締役会は会社にとって正しい方向性と適切なリーダーシップを確立することに熱心に取り組んできた。現在の取締役会は独立しており、以前存在していた役員同士または経営陣との親密な関係性はもう存在していない。マット・マドックス氏は、現在のそして今後の当社のCEOとして、会長である私、そしてウィン・リゾーツの取締役会全体からの完全な信頼を得ている。CEOを引き継いだ直後にマットは、新しい経営陣、新しい方針および手順、そして新しい企業文化による会社の変革を指揮した。ネバダ当局は審問でその変革を完全なる『パラダイムシフト』と呼んだ。会社としてウィン・リゾーツを立て直し、会社を去ったリーダーの過去の失敗に対応する中で、彼以上に称賛に値する人物、または彼以上に重要な役割を果たしてきた人物は他にいない。マットは、世界中に25,000人いる当社の仲間たちを率い、予定されているマサチューセッツ州エバレットの26億米ドルをかけたアンコール・ボストンハーバーリゾートの開業に向けて、素晴らしい仕事をしてくれることだろう」
マドックス氏はウィン・マカオのCEO兼執行役員も務めている。