去る3月5日、一般社団法人・日本IR協会の主催で『日本であるべきMICEの姿とは』と題された勉強会が開かれた。
会場は衆議院第2議員会館。それだけにIR誘致に意欲をみせる自治体関係者や、国会議員が集まった。そこで、世界のMICE産業の潮流を紹介したのがナイル・マレー氏、多くのIR開発経験のある戦略事業コンサルティング会社:マレー・インターナショナルの代表だ。
「MICEビジネスは世界中で注目されている産業です。2023年までの年平均成長率は+7.5%になるという試算もあります」
「展示場で言えば、世界には10万㎡の広さがある会場が62もあります。しかし残念ながら、日本はそのランキングに入っていない」
実際、世界に比べれば、わが国の展示場は小さなもの。現行最大の東京ビッグサイトでも9.5万㎡ほどである。マレー氏の示したデータによれば、世界1位を誇るドイツ・ハノーバーのMICEは46.6万㎡と広大だ。
「ラスベガスも中国もシンガポールも、MICE市場はまだまだ成長しています。そんな中で日本は競争しなければならないし、もちろんそのポテンシャルもある。一つ、法整備に関して言わせていただければ、これからも柔軟性を持って取り組んでいただきたいですね。例えば、ビザ制度。その融通性があればインバウンドは増えていきます。もちろん、日本独自の雰囲気があるホテルにも期待していますよ」