「IR推進本部は現在3つの作業を進めています。中でも先行しているのが政令案の整備です。本年度内に手続きを済ませて、4月1日の施行を目指しております」
5日、衆議院第2議員会館で行われた、一般社団法人・日本IR協会主催の自治体向けの勉強会で、森重俊也IR推進本部事務局長が語ったもの。日本版IR開業へのプロセスは、昨年7月のIR整備法公布以降、予定通り順調にきていると考えていい。
現在進められている3つの作業とは、「政令の整備」「カジノ管理委員会の設立」「国土交通大臣が作成する基本方針」の準備だ。
このうち、今年2月1日付で公表された「IR(特定複合観光施設区域)整備法施行令(案)」についてはパブリックコメント募集が行われ、3月4日に締め切られた。
「いろいろなご意見を頂戴しております。中身を精査して整備を続けさせていただきます」と、森重氏。
続けて、日本のIRの必須要件であるMICE施設を構成する、「国際会議場」と「展示施設」の基準の解説がなされた。
IAGで既報の通り、日本版IRのMICE施設は世界に通用する大規模なものが求められている。
イメージされる「極めて大規模」な国際会議場は最大会議室の収容人数が6000人以上と規定。現在、日本で最大の東京国際フォーラムとパシフィコ横浜が5000人規模だ。
また、「極めて大規模」な展示会場は12万平方m以上とされており、現行最大の東京ビッグサイトの9.5万平方mを大きく上回る。
日本版IRを構成するMICEは、これまでに例のない大きなスケールになる。