オーストラリアのスロットマシン開発会社、アインズワースゲームテクノロジー(AGT)では、2018年12月31日までの6か月間の税引後利益が25%増の1,210万豪ドルとなったが、同社はオーストラリアの国内事業での厳しい結果を受けて、業績への失意を表した。
2019年度前期は、標準化税引後利益(Normalized profit before tax)は47%減の720万豪ドルとなった一方で、収益はドル高による為替変動で出た実質580万豪ドルの利益によって支えられ、前年比2%減の1億1,800万豪ドルとなった。 EBITDAは、通貨による影響を考慮に入れた基礎利益(Underlying Profit)が11%減の2,390万豪ドルとなったにも関わらず、21%増の2,970万豪ドルとなった。
国内でのアインズワースの収益は前年比47%減の1,970万豪ドルとなり、利益は旧型筐体の一括償却による130万豪ドルを含む200万豪ドルのみにとどまった。
逆に北アメリカ市場では収益が40%増の5,380万豪ドルとなり、利益は47%増の2,160万豪ドルにのぼった。同期間の販売台数は38%増の1,342台となった。世界のその他の地域の収益も、大部分が大株主のノボマティックからの大きな貢献によって、6%増加の880万豪ドルという結果になった。
結果を報告する中で、ダニー・クラッドストーンCEOはアインズワースが今年度後期には、はるかに好調な結果を期待していると述べた。
同氏は「19年度前期の業績には失望しているが、新しいゲームのリリースが設置台数の成績を改善し、収益機会を創出してくれることを期待している。2019年は、激化する競争環境を認めながら、当社は継続して開発への取り組みを行い、外部の専門知識と共に社内の能力を最大限生かすために、積極的に経験豊富なゲームディベロッパーを採用して外部のディベロッパーを活用していく。この戦略には、研究開発活動への投資レベルを引き上げながら、時間の経過とともに取扱製品の多様性を生み出すことが期待されている」と語った。
アインズワースはこの期間の中間配当を見合わせている。